日之影温泉駅

日之影温泉駅

日之影温泉駅は、宮崎県西臼杵郡日之影町に位置する、かつて高千穂鉄道高千穂線の駅でした。2005年の台風14号による甚大な被害を受け、鉄道駅としては2008年に廃止されましたが、現在は温泉施設として営業を続けています。

歴史

鉄道駅としての歴史は古く、1939年に国鉄日ノ影線の日ノ影駅として開業しました。その後、1972年に高千穂まで延伸され高千穂線に改称。1987年の国鉄分割民営化を経て、1989年に第三セクターの高千穂鉄道に移管されました。しかし、2005年の台風被害により運転を休止、2008年に廃線となりました。

一方、温泉施設としては1995年に開業。これは、鉄道駅としての歴史とは別に、地域振興の一環として計画されたものでした。

年表

1939年10月11日：国鉄日ノ影線 日ノ影駅として開業
1944年：駅舎開設
1972年7月22日：当駅 - 高千穂間が延伸開業。高千穂線に改称
1974年3月22日：貨物取り扱い廃止
1987年4月1日：国鉄分割民営化により九州旅客鉄道の駅となる
1989年4月28日：第三セクター移管により高千穂鉄道の駅となる
1994年1月18日：「日之影町温泉保養施設」としての起工式を開催
1994年5月26日：日之影温泉駅舎の着工式を開催
1995年1月1日：日之影温泉駅に改称
1995年1月12日：温泉施設としての日之影温泉駅が開業
2002年8月1日：温泉施設利用料金を値上げ
2005年9月6日：台風14号で駅施設が壊滅的な被害を受ける
2008年12月28日：槇峰 - 高千穂間の廃線に伴い廃駅
2010年4月22日：宿泊施設「TR列車の宿」オープン
2016年11月21日：温泉施設リニューアルオープン

鉄道駅概要

鉄道駅としては、島式ホーム1面2線を有し、列車交換が可能でした。2003年度の1日平均乗車人員は183人でした。

温泉概要

泉質はアルカリ性単純泉で、泉温は38℃。神経痛、筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復などに効果があるとされています。露天風呂、サウナ、癒しの足湯などの施設を備えています。

泉質：アルカリ性単純泉
泉温：38℃
効能：神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、冷え性、病後回復期、疲労回復、健康増進
温泉施設：露天風呂、サウナ、癒しの足湯

施設

休業日は月曜日（祝日の場合は営業、8月中は無休）。館内には休憩室、レストラン、TR鉄道資料室、物産販売コーナーなどがあります。宿泊施設として「TR列車の宿」も併設されており、駐車場は50台分あります。

TR列車の宿

高千穂鉄道で使用されていた車両（TR-100形104・105）を改装した宿泊施設です。当時の運転席もそのまま残されており、鉄道ファンにも人気があります。4人部屋、2人部屋、1人部屋があり、部屋名には町内の駅名が採用されています。

アクセス

宮交バス：延岡バスセンターから高千穂バスセンター行きで約55分
自動車：延岡市から国道218号経由で約50分

周辺

駅周辺は、旧日之影町役場が所在する日之影町の中心地です。

日之影町立日之影小学校
日之影郵便局
JAみやざき日之影支店
日之影町竹細工資料館

隣の駅

高千穂鉄道 高千穂線
吾味駅 - 日之影温泉駅 - 影待駅

参考文献

『日本鉄道旅行地図帳 12号 九州沖縄』 新潮社、2009年
「五ヶ瀬川眺め湯ったり 日之影温泉駅オープン」『宮崎日日新聞』1995年1月13日

外部リンク

道の駅青雲橋・日之影温泉駅ホームページ
日之影町施設紹介（日之影温泉駅）
日之影町施設紹介（TR列車の宿）

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