日本現代詩人会

概要

日本現代詩人会（にっぽんげんだいしじんかい）は、日本の現代詩の発展と普及を目的として活動する主要な文学団体の一つです。その歴史は1950年に詩人の北川冬彦らによって始められ、当初は「現代詩人会」という名称で発足しました。その後、1960年に現在の「日本現代詩人会」へと改称し、略称としては現在も「現代詩人会」が用いられることがあります。

主な事業

当会は、日本の詩壇において権威ある二つの文学賞を主催しています。一つは新人詩人の登竜門として知られる「H氏賞」です。これは新しい才能を発掘し、その活動を支援することを目的としています。もう一つは「現代詩人賞」であり、これは中堅からベテランに至る詩人の優れた既発表作品、主に詩集に対して贈られる賞で、長年の創作活動や功績を称えるものです。これらの賞を通じて、当会は日本の現代詩の質的向上と活性化に寄与しています。

詩の投稿欄について

日本現代詩人会は、公式ウェブサイト上で「詩の上達を目指す新人のための詩の投稿欄」を設けています。これは、詩作に励む新人たちが表現力を磨き、批評を通じて成長することを後押しするための企画です。投稿された作品は、会の会員やH氏賞受賞者などが担当する3名の選者によって審査され、3ヶ月ごとに選評とともにウェブサイト上で公開されます。選者は概ね1年ごとに交代し、多角的な視点からの評価が提供されるよう配慮されています。

投稿にはいくつかの規定があり、1期（3ヶ月）につき3作品までという制限があります。また、日本現代詩人会の会員や、過去にこの投稿欄で新人賞または新人を受賞した者は投稿することができません。これは、純粋な新人層に機会を提供するための措置です。

年間を通じて投稿欄に掲載された作品の中から、特に優れた詩人に対して「新人賞」（1名）と「新人」（3名）が選出され、表彰されます。この制度は、投稿欄から次の世代を担う詩人が生まれることを期待するものです。

歴代の選者には、野村喜和夫氏、高貝弘也氏、峯澤典子氏、杉本真維子氏、石田瑞穂氏、八木幹夫氏、金井雄二氏、中島悦子氏など、日本の現代詩を牽引する様々な詩人が名を連ねています。

歴代代表

当会の代表は時代の変遷と共に様々な役職名（幹事長、理事長、会長）を冠してきましたが、多くの著名な詩人がその重責を担ってきました。以下に歴代の代表的な方々の名前を列挙します（敬称略）。

北川冬彦（創設時幹事長）
村野四郎
草野心平
西脇順三郎
近藤東
黒田三郎
安藤一郎
上林道夫
中桐雅夫
伊藤信吉
山本太郎
秋谷豊
田中冬二
安西均
磯村英樹
石原吉郎
宗左近
小野十三郎
大岡信
新川和江
鎗田清太郎
伊藤桂一
小海永二
上林猷夫
斎藤守
赤石信行
菊田守
木津川昭夫
一色真理
長谷川龍生
葵生川玲
丸地守
甲田四郎
安藤元雄
山田隆昭
新井豊美
八木幹夫
八木忠栄
財部鳥子
北畑光男
以倉紘平
新延拳
新藤涼子
秋亜綺羅
* 黒岩隆

これらの活動を通して、日本現代詩人会は日本の現代詩の創造と普及、そして次世代の育成に貢献し続けています。

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