本禅寺

本禅寺について

本禅寺（ほんぜんじ）は、京都市上京区に位置する法華宗陣門流の総本山です。この寺院は、光了山という山号を持ち、本尊には三宝尊が祀られています。また、円龍院、詮量院、心城院の三つの塔頭を有しています。

歴史的背景

本禅寺の創建は応永13年（1406年）に遡ります。法華宗の門祖である日陣が四条堀川にこの寺院を設立しました。日陣は以前、本国寺に所属していましたが、宗論の結果、本国寺を離れ独立の道を歩みました。その後、天文5年（1536年）に発生した法華一揆（天文法華の乱）の際には、寺院は焼失し、避難を余儀なくされました。

1542年には後奈良天皇の綸旨により、法華宗の寺院は順々に京都へ戻ることが許可されましたが、本禅寺はそれよりも早い1540年に帰洛しました。この際、日覚が西陣桜井町に伽藍を再建しました。この再建は後に後奈良天皇の勅願寺としての役割を果たしました。

豊臣秀吉の命により、寺は天正19年（1591年）に現在の場所へ移転されました。その後も、江戸時代の宝永5年（1708年）と天明8年（1788年）に発生した火災によって焼失しましたが、毎回再建され、ひたむきな復興の歴史を刻んでいます。天保10年（1839年）には、有栖川宮の祈願所としても知られるようになりました。現在の伽藍は嘉永5年（1852年）に再建されたものです。

境内の特徴

本禅寺の境内は、現在ほぼ全域が月極駐車場として貸し出されています。しかしながら、寺院自体は多くの文化財や重要な建造物を有しています。

• - 本堂: 現在の本堂は1852年に再建されたものです。
• - 庫裏
• - 釈迦堂: 日蓮の随身仏とされる金銅釈迦如来立像が安置されており、立像堂とも称されます。この釈迦像は年に2回、万人講（4月上旬）と御会式（10月13日）に開帳されます。
• - 鐘楼: ここには豊臣秀頼が鋳造した梵鐘があり、徳川家康が大坂の陣において使用したと伝えられています。
• - 三十番神堂: 鎮守社として崇敬されています。

塔頭としての円龍院、詮量院、心城院がそれぞれ境内に整然と存在し、山門や墓所もこの場所に含まれています。特に墓所には、江戸時代の大名である石川氏と大久保氏の墓が並び、各歴史的な人物の墓も見られます。

法脈と文化

本禅寺は、宗祖日蓮から日朗（日蓮の六老僧）、日印、日静、そして日陣という法脈を受け継いでいます。特に日陣は、京において日伝との法論を経て、本寺へと導かれました。

文化的にも、本禅寺には重要な文化財が多数存在します。たとえば、寛性親王による法華経の8巻や、伏見天皇、後深草天皇の宸翰消息など、歴史的な文献が多く存在しています。

アクセス

本禅寺は、京都御苑の清和院御門を出てから、寺町通を少し北に進むと到着します。この道の東側には、紫式部邸宅遺跡や有名な身代り不動を祀る清浄華院といった他の寺院も並んでおり、訪れる際には歴史的な風情を楽しむことができます。

本禅寺は、法華宗の総本山としての重要な役割を果たすだけでなく、観光地としても地域住民に愛され続けています。

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