東儀家

東儀家は、奈良時代から現代に至るまで、1300年以上にわたり雅楽を世襲してきた名家の一つです。この長い歴史の中で、三方楽所の一つである天王寺方に属し、その伝統を守り続けてきました。東儀家は堂上家ではなく、地下家として、代々近衛府の下級官職を担ってきました。

東儀家の遠祖は、聖徳太子に仕えたとされる秦河勝であると伝えられています。この伝承からも、東儀家の歴史の深さを感じることができます。宮内省初代楽長であった東儀季煕の養子となった民四郎は、四辻公賀の四男であり、東山天皇の男系六世子孫にあたります。この事実は、東儀家が単なる雅楽の家系ではなく、皇室とも深い繋がりを持つ家柄であることを示しています。

東儀家からは、多くの著名な人物が輩出されています。東儀季煕の養子である民四郎の子には、和太郎と宮内庁首席楽長を務めた博がいます。和太郎の子である季一郎、さらにその子である季祥、そして曾孫である季和・季辰へと、東儀家の血脈は連綿と続いています。また、博は同じく宮内庁首席楽長を務めた東儀博昭を子に持ち、雅楽の世界で重要な役割を果たしています。

東儀家出身の著名な人物としては、雅楽演奏家として知られる東儀秀樹がいます。彼の母である東儀九十九もまた、東儀家の一員です。他にも、東儀祐二、東儀鉄笛（阿倍氏系）、東儀俊美、東儀兼彦、東儀季芳、東儀頼玄など、多くの人物が東儀家から出ています。また、政治家西村眞悟の母である西村秀子も東儀家の出身です。さらに、東儀耕平や東儀哲三郎といった人物も東儀家の一員として名を連ねています。

東儀家は、雅楽の家系としてだけでなく、日本の歴史や文化にも深く関わってきた一族です。その長い歴史と伝統は、現代においても脈々と受け継がれており、その影響は多方面に及んでいます。今後も東儀家は、日本の雅楽文化を支える重要な存在として、その役割を果たし続けることでしょう。

東儀家は、1300年以上にわたり雅楽を世襲してきた家系
三方楽所の天王寺方に属する
堂上が許されない地下家
近衛府の下級官職を代々与えられていた
遠祖は聖徳太子に仕えていた秦河勝と伝える
宮内省初代楽長・東儀季煕の養子民四郎は東山天皇の男系六世子孫
子に和太郎と宮内庁首席楽長の博がいる
和太郎の子には季一郎がいて孫に季祥、曾孫に季和・季辰がいる
博には宮内庁首席楽長の東儀博昭がいる
東儀秀樹 - 母が東儀九十九
* その他、東儀祐二、東儀鉄笛（阿倍氏系）、東儀俊美、東儀兼彦、東儀季芳、東儀頼玄、西村秀子、東儀耕平、東儀哲三郎などがいる

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