四辻公賀

四辻公賀(よつつじ きんよし)は、江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した公卿です。権大納言であった四辻公績の子として生まれ、若くして官位を得て、朝廷内での要職を歴任しました。


生い立ちと官位



嘉永5年(1852年)に叙爵し、翌嘉永6年(1853年)には元服、昇殿を果たしました。その後、文久元年(1861年)には侍従従四位下に昇進するなど、順調に官位を重ねていきます。慶応元年(1865年)には参議に任じられ、翌慶応2年(1866年)には従三位に昇進しました。このように、幕末期の朝廷において重要な役割を担っていました。


維新後の活躍



明治維新後、公賀は新たな時代においてもその才能を発揮しました。越後府知事、陸軍将、宮内権大丞、雅楽助などを歴任し、行政、軍事、宮中行事など、多岐にわたる分野で活躍しました。特に、雅楽助としては、宮中における雅楽の発展に貢献しました。


詳細な官歴



以下に、四辻公賀の官歴を詳細に示します。

嘉永5年12月19日1853年1月28日):従五位
嘉永6年3月27日(1853年5月4日):元服、昇殿、従五位
安政2年2月17日(1855年4月3日):正五位
文久元年1月23日(1861年3月4日):侍従
文久元年2月11日(1861年3月21日):従四位
文久2年10月28日(1862年12月19日):右近衛権少将
文久3年1月5日(1863年2月22日):従四位
文久3年9月20日(1863年11月1日):右近衛権中将
元治元年3月23日(1864年4月28日):正四位
慶応元年12月23日(1866年2月8日):参議
慶応2年2月10日(1866年3月26日):従三位
慶応4年7月27日(1868年9月13日):越後府知事
明治元年9月9日(1868年10月24日):陸軍将
明治2年2月23日(1869年4月4日):正三位
明治3年11月8日(1870年12月29日):雅楽助
明治4年8月12日(1871年9月26日):式部寮七等
明治5年11月24日(1872年12月24日):大掌典
明治6年(1873年6月5日):大伶人


家族



四辻公賀の家族構成は以下の通りです。

父:四辻公績
母:広橋麗仙(広橋胤定の娘)
養父:四辻公健
妻:正親町順子(正親町実徳の娘)
長男:室町公大
孫:室町公藤(伯爵、掌典長)
孫:芝亭公同(芝亭愛古養子)
曾孫:愛子(1929/8/5)
曾孫:薫(1931/11/29、吉川尚宏夫人)
次男:修次郎
三男:満三郎
四男:東儀民四郎(東儀季煕養子)
女子:室町賀子
女子:室町布幾
女子:室町芳子 - 高千穂宣麿夫人
養子:室町公康 - 公賀の弟



参考文献



平成新修旧華族家系大成』上巻、霞会館編、吉川弘文館、1996年。
平成新修旧華族家系大成』下巻、霞会館編、吉川弘文館、1996年。


関連項目



* 室町家


四辻公賀は、激動の時代を生き抜き、朝廷と新政府の両方で重要な役割を果たした人物です。その生涯は、日本の歴史における大きな転換期を理解する上で重要な視点を提供してくれます。

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