東部方面特科連隊

東部方面特科連隊について

東部方面特科連隊は、山梨県南都留郡の北富士駐屯地に連隊本部を置く、東部方面隊直轄の野戦特科部隊です。この連隊は、2023年3月の陸上自衛隊の部隊改編に伴い、第1特科隊と第12特科隊を統合して新編されました。

部隊の概要

31中期防衛力整備計画において、火砲の定数削減、第1師団の地域配備師団化、第12旅団の機動師団化が盛り込まれたことを背景に、北部方面隊を除く各方面隊では野戦特科火力を方面隊直轄部隊として集約する方針が採られました。これにより、東部方面隊では、富士教導団隷下の特科教導隊を除き、全ての野戦特科火力が当連隊に集約されることとなりました。編成としては、3個射撃中隊からなる直協大隊2個編成という、特科連隊の中では最小の規模となっています。ただし、第1特科隊の第4中隊が廃止されたのみで、実質的な火力はほぼ同規模を維持しており、各直協大隊が2個中隊編成である他の特科連隊と比較して、より高い直協火力を有しています。

東部方面特科連隊は、方面隊直轄の特科連隊として2番目に編成されました。その任務の特徴として、礼砲部隊としての礼砲任務と、第12旅団に付随して空中機動を行うためのヘリコプター展開（リペリング）能力を有することが挙げられます。また、第1師団の山梨県隊区担任部隊と第12旅団の栃木県隊区担任部隊という、二つの地域を担当する任務も併せ持っています。連隊長には1等陸佐が充てられ、北富士駐屯地司令を兼務しています。また、第2大隊長は宇都宮駐屯地司令を兼務しています。警備隊区は山梨県と栃木県です。

沿革

2023年3月16日：第1特科隊と第12特科隊を廃止・統合し、東部方面特科連隊が編成完結。
連隊本部、本部中隊、情報中隊、第1特科大隊が北富士駐屯地に新編。
第2特科大隊が宇都宮駐屯地に新編。
山梨県全域と栃木県全域が警備隊区となる。

編成

東部方面特科連隊本部（北富士駐屯地）
東部方面特科連隊本部中隊「東方特-本」
情報中隊「東方特-情」
第1小隊
第2小隊（宇都宮駐屯地）
第1特科大隊（北富士駐屯地）
本部管理中隊「東方特-1-本」
第1射撃中隊「東方特-1-1」
第2射撃中隊「東方特-1-2」
第3射撃中隊「東方特-1-3」
第2特科大隊（宇都宮駐屯地）
本部管理中隊「東方特-2-本」
第4射撃中隊「東方特-2-4」
第5射撃中隊「東方特-2-5」
第6射撃中隊「東方特-2-6」

主要幹部

連隊長は1等陸佐が務め、北富士駐屯地司令を兼務します。また、第2大隊長は宇都宮駐屯地司令を兼務します。

整備支援部隊

東部方面後方支援隊第306特科直接支援中隊「306特直支」（北富士駐屯地）
第1特科直接支援小隊（北富士駐屯地）：第1特科大隊を支援
第2特科直接支援小隊（宇都宮駐屯地）：第2特科大隊を支援

主要装備

155mmりゅう弾砲 FH70
中砲けん引車
1/2tトラック／73式小型トラック
1 1/2tトラック／73式中型トラック
3 1/2tトラック／73式大型トラック
対砲レーダ装置 JTPS-P16
対迫レーダ装置 JMPQ-P13
89式5.56mm小銃
9mm拳銃
105mm榴弾砲M2A1 - 礼砲用（通常は関東補給処にて保管）

警備隊区

山梨県：連隊本部・第1特科大隊
栃木県：第2特科大隊

脚注

この情報は、2023年11月時点での公開情報に基づいています。

関連項目

第1特科団 / 第2特科団
東北方面特科[[連隊]] / 中部方面特科[[連隊]] / 西部方面特科連隊 / 特科教導隊

外部リンク

陸上自衛隊　北富士駐屯地【公式】 (@Kitafuji_STA) - X（旧Twitter）
宇都宮駐屯地HP主要部隊紹介

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