桜島松浦町

鹿児島市桜島松浦町について

鹿児島県鹿児島市の桜島北部に位置する桜島松浦町は、人口149人、84世帯（2020年4月1日現在）の小さな町です。この町は、かつて大隅国大隅郡に属し、長い歴史を刻んできました。

地理

桜島松浦町は、松浦川の下流域に広がり、東に桜島二俣町、西に桜島西道町と隣接しています。北は鹿児島湾に面し、海岸線には鹿児島県道26号桜島港黒神線が通っています。町内には鹿児島市立桜峰小学校と幼稚園があり、地域の教育を支えています。

この地域は、柑橘類を中心とした果樹栽培が盛んで、桜島大根も特産品として知られています。豊かな自然に囲まれ、穏やかな時間が流れる場所です。

自然環境

桜島松浦町の一部は、霧島錦江湾国立公園に指定されており、その美しさは格別です。特別保護地区や特別地域に区分され、自然保護の観点からも重要な場所となっています。この地域には、桜島の雄大な自然が息づいています。

歴史

中世

松浦の地名は、戦国時代から見られ、当時は大隅国向島の一部でした。1537年には本田董親に、1539年には樺山善久にこの地が与えられましたが、その後樺山氏の手を離れました。

近世

江戸時代には、大隅国大隅郡桜島郷の一部となり、村高は時代とともに変化しました。1779年の安永大噴火では、住民は鹿児島城下へ避難し、御嶽龍王権現社も現在の場所に移されました。江戸時代中期まで、二俣も松浦村の一部でしたが、1824年の伊能忠敬の測量では、二俣は松浦の一部として記録されました。

近代

1889年の町村制施行により、松浦村は他の地域と合併して西桜島村となり、その大字「松浦」となりました。1898年には、桜峰小学校が設置され、地域の教育拠点となりました。1973年には、西桜島村が町制を施行し桜島町となり、松浦は桜島町の大字となりました。同年には桜峰幼稚園が開園しました。

現代

2004年、桜島町は鹿児島市に編入され、大字松浦は廃止され、新たに「桜島松浦町」として再編されました。これにより、この地域は新たな一歩を踏み出しました。

人口

1995年以降の国勢調査によると、人口は減少傾向にありますが、地域コミュニティはしっかりと維持されています。

施設

公共施設

松浦運動広場

教育施設

鹿児島市立桜峰小学校
鹿児島市立桜峰幼稚園

寺社

御嶽龍王権現社
水神社

交通

道路

鹿児島県道26号桜島港黒神線

バス

鹿児島市交通局（60番桜島線）が運行

港湾

桜島港
松浦地区（避難港（15番））

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会「角川日本地名大辞典 ４６ 鹿児島県」
芳即正、五味克夫『日本歴史地名大系47巻 鹿児島県の地名』
桜島町郷土誌編さん委員会『桜島町郷土誌』
南日本新聞『鹿児島市史Ⅴ』

関連情報

松浦 (曖昧さ回避))

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