森山城

森山城の歴史

森山城（もりやまじょう）は、千葉県香取市岡飯田に位置していた日本の城で、建設は鎌倉時代初期にさかのぼります。元々は香取海に近い河沼沿いの台地にあり、現在の内陸部に位置しているのは利根川の東遷工事の影響です。

建設と歴代城主の変遷

この城は、千葉常胤の子、東胤頼によって築かれたと伝えられています。以降、東氏が代々住んでいたとされますが、中世期の記録は少なく不明な点が多いです。戦国時代の天文年間には、千葉昌胤の子である胤富が森山城に入り、ここを居城としました。しかし、1557年、胤富は弟の親胤を追放して宗家当主の地位を奪い、本佐倉城に移りました。これを受けて、粟飯原胤次が新たに城主となり、その後、原親幹が城主に任じられました。これらの変遷の中でも、千葉胤富が城の整備に力を入れており、森山城の地理的重要性を認識していたことが伺えます。

森山城は、香取・海上郡の境界に位置し、東下総の支配や常陸国との水運において重要な役割を果たしていました。さらに、千葉氏が後北条氏の傘下に入ると、この城は後北条氏の支城として機能し、里見氏の北上に対抗する防衛拠点となりました。

森山城の廃城とその後

1590年の小田原の役以降、森山城は廃城となったと考えられていますが、徳川家康の家臣・青山成重がその地に入った後、下総飯田藩が成立したため、城の完全な廃城の時期は不明なままです。

現存の城跡

現在残る城跡は、永禄から天正期にかけて整備されたものとされ、東西620メートル、南北430メートルの範囲にわたって配置されている3つの郭から構成されています。また、須賀山城が森山城の一部と見なされる場合、規模は東西1500メートル、南北500メートルに及びます。主郭部には空堀や土塁が良好な形で残されており、訪れる人々に歴史を感じさせる景観を提供しています。

アクセス

森山城へのアクセスは、JR成田線の笹川駅から徒歩約45分です。周辺の自然と共に、歴史的な遺跡としての魅力を備えたこの場所は、訪れる価値があります。

参考文献

• - 『日本歴史地名大系 12 千葉県の地名』（平凡社、1996年） ISBN 978-4-582-49012-1

関連項目

• - 須賀山城
• - 桜井城

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