横浜市の市民の森

横浜市の市民の森について



横浜市における「市民の森」は、単に市内に点在する森を指すだけでなく、市の緑地保全制度の一つとしての意味合いを持っています。この制度は、1971年に開始され、横浜市と土地所有者との間で10年以上にわたる契約を結ぶことで、緑地を保全し、市民の憩いの場として活用することを目的としています。

制度の概要



市民の森に指定される土地は、原則として2ヘクタール以上の規模を持つ樹林地であり、それに加えて原野農地ため池なども対象となる場合があります。指定を受けると、横浜市は散策路などの整備を行い、土地所有者に対しては緑地育成奨励金の支給や、固定資産税都市計画税の減免措置を行います。一方、土地所有者は、指定された土地の開発行為が制限され、所有権譲渡や抵当権の設定などを行う場合には、市長との協議が必要となります。

利用者は、日の出から日没までの時間帯に、市民の森を利用できます。ただし、動植物の採取や持ち込み、火気の使用は禁止されています。

市民の森の一覧



2023年4月1日現在、横浜市内には47か所、約553ヘクタールの市民の森が指定されています(未開園の4か所を含む)。未開園の市民の森は仮称のため、今後名称が変更になる可能性があります。

青葉区


寺家ふるさとの森(寺家町/12.4ha/1983年10月28日開園): 谷戸田と周囲の森からなる一帯で、農業体験や陶芸体験が可能です。寺家ふるさと村の一部です。
恩田市民の森(恩田町/5.0ha/未開園)

旭区


矢指市民の森(矢指町/5.1ha/1991年4月28日開園)
追分市民の森(矢指町・下川井町/33.2ha/1994年3月26日開園)
南本宿市民の森(南本宿町/6.3ha/1995年9月17日開園)
今宿市民の森(今宿町/3.0ha/2013年3月15日開園)
柏町市民の森(柏町/1.9ha/2015年9月1日開園): 相鉄いずみ野線南万騎が原駅近くに位置し、散策エリアと自然保護エリアに分かれています。
上川井市民の森(上川井町/10.1ha/2018年4月1日開園)
市沢市民の森(市沢町/5.5ha/2021年4月1日開園)

泉区


中田宮ノ台市民の森(中田北三丁目/1.3ha/2012年7月20日開園)
新橋市民の森(新橋町/4.3ha/2015年1月16日開園): 相鉄いずみ野線弥生台駅近くに位置し、樹林地と休耕田の湿地の2つのエリアからなります。ホタルが生息する小川沿いの遊歩道も整備されています。
古橋市民の森(和泉が丘三丁目/2.2ha/2019年3月29日開園)

磯子区


峯市民の森(峰町/15.9ha/1974年10月8日開園)
氷取沢市民の森氷取沢町/71.8ha/1977年4月12日開園): 瀬上・金沢・釜利谷の市民の森と隣接し、三浦丘陵北部の広大な森林地帯を形成しています。かながわの美林50選にも選定されています。大岡川の源流でもあります。

神奈川区


豊顕寺市民の森(三ツ沢西町/2.3ha/1983年4月23日開園): 豊顕寺の裏山を中心とした市民の森で、三ツ沢公園に隣接しています。

金沢区


釜利谷市民の森(釜利谷町・釜利谷東五丁目/11.8ha/1973年11月7日開園): 金沢動物園を含む金沢自然公園や、氷取沢・金沢の市民の森に隣接しています。
称名寺市民の森(金沢町・谷津町/10.7ha/1979年7月11日開園): 称名寺や金沢文庫の裏手にあり、海の公園からも近いです。
関ケ谷市民の森(釜利谷西二丁目・釜利谷東八丁目/2.2ha/2003年10月26日開園)
金沢市民の森(釜利谷町/26.5ha/2011年5月17日開園): 京浜急行電鉄の所有地にあり、横浜市最高峰の大丸山も園内にあります。
朝比奈北市民の森(朝比奈町・大道一丁目・高舟台二丁目/11.5ha/2016年4月1日開園)
富岡東三丁目市民の森(富岡東三丁目/1.6ha/未開園)
御伊勢山・権現山市民の森六浦二丁目・瀬戸/2.8ha/未開園)

港南区


下永谷市民の森(下永谷六丁目/6.1ha/1972年4月15日開園)

港北区


小机城址市民の森(小机町/4.6ha/1977年10月1日開園)
熊野神社市民の森(師岡町・樽町四丁目/5.3ha/1980年7月19日開園)
綱島市民の森(綱島台/6.1ha/1991年10月26日開園)

栄区


飯島市民の森(飯島町/5.7ha/1972年4月5日開園): 制度が開始されて最初に指定された市民の森です。
上郷市民の森(上郷町・尾月/4.9ha/1972年4月10日開園)
瀬上市民の森(上郷町/48.2ha/1979年7月7日開園): 瀬上池があり、ハイキングコース「ビートルズトレイル」の起点です。
荒井沢市民の森(公田町/9.6ha/1998年5月24日開園)
鍛冶ケ谷市民の森(鍛冶ケ谷二丁目/2.9ha/2014年4月1日開園)

瀬谷区


瀬谷市民の森(瀬谷町・東野台・東野/19.1ha/1976年4月24日開園): 「中丸山の古戦場」の説明版があります。

都筑区


川和市民の森(川和町/4.0ha/2014年4月1日開園)
池辺市民の森(池辺町/4.0ha/2017年4月1日開園)

鶴見区


獅子ケ谷市民の森獅子ケ谷二丁目・三丁目/18.6ha/1975年4月26日開園)
駒岡中郷市民の森駒岡三丁目/1.1ha/2007年4月28日開園)

戸塚区


まさかりが淵市民の森汲沢町・深谷町/6.5ha/1984年10月25日開園)
ウイトリッヒの森俣野町/3.2ha/1987年5月30日開園): 在日スイス人のアーノルド・ウイトリッヒにちなんで名付けられました。
舞岡ふるさとの森舞岡町/19.5ha/2001年5月5日開園): 舞岡ふるさと村の一部で、舞岡公園に隣接しています。
深谷市民の森(深谷町/3.1ha/2012年4月1日開園)
名瀬・上矢部市民の森上矢部町名瀬町/15.2ha/2022年3月28日開園)

保土ケ谷区


今井・境木市民の森(今井町/2.7ha/2022年4月1日開園)

緑区


三保市民の森(三保町/39.7ha/1972年11月4日開園)
新治市民の森(新治町・三保町/68.0ha/2000年3月26日開園): 横浜市内で最大の面積を持つ市民の森です。
鴨居原市民の森(鴨居町/2.0ha/2005年4月2日開園)
長津田市民の森長津田町/3.0ha/2020年4月1日開園)
台村市民の森(台村町/2.0ha/未開園)

関連情報



横浜市児童遊園地
市民の森

外部リンク



市民の森(横浜市みどり環境局)


このリストは、横浜市が管理する市民の森の概要を示しています。それぞれの森の詳細は、横浜市の公式サイトなどで確認できます。市民の森は、横浜市民にとって貴重な自然との触れ合いの場であり、今後もその保全と活用が期待されます。

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