横浜市営バス港北ニュータウン営業所

横浜市営バス港北ニュータウン営業所は、かつて横浜市都筑区大丸に位置し、港北ニュータウン地域を中心に路線バスを運行していた営業所です。1991年に開設されましたが、2007年 3月31日をもって廃止されました。

概要

営業所の用地は、港北ニュータウンの基本計画に当初から組み込まれていました。しかし、周辺地域の区画整理の遅れにより、開設は1991年と大幅にずれ込みました。市営バスの営業所としては最も新しい部類でしたが、2007年 3月31日の運行をもって廃止されています。廃止後、所管路線は緑営業所、若葉台営業所、港北営業所に引き継がれました。跡地には富士通エフ・アイ・ピーのデータセンターが建設されています。

沿革

1971年（昭和46年）10月18日：緑営業所川和派出所として現在の川和詰所の場所に開業。
1991年（平成3年）6月28日：現在地に移転し営業所に昇格。同時に川和派出所を詰所に格下げ。
1993年（平成5年）3月18日：地下鉄3号線（現：ブルーライン）のあざみ野駅延伸に伴い、路線再編を実施。一部系統を廃止、310系統を新設。
1994年（平成6年）11月6日：横浜市の行政区再編により、港北区と緑区を再編し青葉区・都筑区を新設。これに伴う路線再編を実施。33系統の経路変更、73系統の延伸などを行う。
1994年（平成6年）11月7日：横浜市営バス初のミニバス路線として308系統を運行開始。
2000年（平成12年）4月1日：307系統を廃止。
2006年（平成18年）3月16日：43系統を東急バスに移譲。
2007年（平成19年）3月15日：305・306・310系統を緑営業所へ移管。
2007年（平成19年）3月16日：3系統を東急バスへ完全移譲。
2007年（平成19年）3月31日：営業所を廃止。残った路線は、港北営業所と緑営業所に移管。

担当路線（2007年3月時点）

33系統：市が尾駅 - 泉田向 - 中川駅入口 - あざみ野駅 - たまプラーザ駅（緑営業所へ移管）
73系統：中山駅前 - 貝の坂 - 川和町 - 川和高校前 - センター南駅（緑営業所へ移管）
74系統：中山駅北口→谷津田原第一住宅入口→谷津田原第二住宅入口→中山駅北口（緑営業所へ移管）
80系統：中山駅北口 - 中山大橋 - 貝の坂 - 佐江戸 - 星ヶ谷 - 都筑ふれあいの丘 - センター南駅（緑営業所へ移管）
88系統：センター南駅 - 都筑ふれあいの丘 - 仲町台駅 - 勝田 - 道中坂下（港北営業所へ移管）
90系統：青葉台駅 - 山谷みどり台 - 中山駅北口（緑営業所へ移管）
301・370系統：江田駅 - 荏田南 - 都筑ふれあいの丘 - 仲町台駅/江田駅 - 荏田南 - 中の瀬 - センター南駅/江田駅 - 荏田南 - 大丸 - 港北ニュータウン車庫前（港北営業所へ移管）
302系統：港北ニュータウン車庫前 - 都筑ふれあいの丘 - 仲町台駅 - 新北川橋 - センター北駅 - センター南駅 - 港北ニュータウン車庫前（港北営業所へ移管）
304系統：江田駅 - みずきが丘 - 荏田東 - センター南駅（港北営業所へ移管）
305・372系統：市が尾駅 - 泉田向 - 夕やけ橋 - 川和台 - 石橋/市が尾駅 - 泉田向 - 夕やけ橋 - 川和台 - 石橋 - 貝の坂 - 中山駅北口/市が尾駅 - 泉田向 - 夕やけ橋 - 川和台 - 石橋 - 貝の坂 - 瑞雲寺前 - 夕やけ橋 - 港北ニュータウン車庫前（緑営業所へ移管）
306系統：市が尾駅 - 泉田向 - 大丸 - センター南駅/市が尾駅→泉田向→大丸→荏田南/市が尾駅 - 泉田向 - 港北ニュータウン車庫前/センター南駅 - 大丸 - 港北ニュータウン車庫前（緑営業所へ移管）
310系統:センター南駅 - 大丸 - 夕やけ橋 - 川和台 - 石橋/センター南駅 - 大丸 - 瑞雲寺前 - 貝の坂 - 石橋 - 梅田橋 - 折本橋 - [仲町台駅]

廃止・移管路線

ここでは、営業所廃止前に移管された路線も含めて解説します。

3系統：市が尾駅 - 川和町 - 梅田橋 - 小机駅前 - 六角橋 - 東神奈川駅西口 - 横浜駅西口（東急バスへ移管）
元々は東急バスの前身である神奈川自動車が運行していた路線で、市営バスとの共同運行路線でした。1966年の東急田園都市線開通に伴い、市が尾駅 - 横浜駅間がメイン路線となりました。2007年に東急バスへ完全移譲されています。
43系統：中山駅北口→川和町→市が尾駅→桐蔭学園入口→鴨志田団地→寺家町→桐蔭学園入口→市が尾駅→川和町→中山駅北口/中山駅北口 - 川和町 - 市が尾駅 - 桐蔭学園（東急バスへ移管）
中山駅北口と市が尾駅から青葉区北部を結ぶ路線で、東急バスとの共同運行でした。2006年に東急バスへ完全移譲されています。
89系統：市が尾駅 - 下市が尾 - 川和町 - 川和高校 - 折田谷 - 柚の木谷 - 江田駅 - 市が尾駅（廃止）
市が尾駅からの循環線と川和高校方面の路線で構成されていました。1994年に廃止され、一部区間は33系統に引き継がれました。
95系統：市が尾駅 - 川和町 - 新開橋 - （第三京浜道路） - 市民病院入口 - 横浜駅西口（廃止）
第三京浜道路を経由して横浜駅へ向かう路線でしたが、2007年に営業所と共に廃止されました。
300系統：新横浜駅 - 鳥山大橋 - 港北インター - 新栄高校南口 - 都筑ふれあいの丘 - 荏田南 - 江田駅（短縮後、当営業所担当から外れる）
港北営業所との共管路線でしたが、1993年に短縮され、当営業所の担当から外れました。
303系統: センター南駅 - 大原 - 北原橋 - 港北工業団地 - 新北川橋（撤退、後に廃止）
当初は港北ニュータウン営業所が担当していましたが、1994年に撤退し、後に港北営業所担当となり廃止されました。
307系統：センター南駅 - 茅ケ崎新道 - 勝田 - 道中坂下（廃止）
東急バスと共同運行していましたが、地下鉄延伸に伴い短縮され、2000年に廃止されました。
308系統：センター南駅 - 北部病院前 - 二の丸 - 星ヶ谷 - 源東院 - 仲町台駅（港北営業所へ移管）
市営バス初のミニバス路線で、2006年に港北営業所へ移管されました。
309系統：市が尾駅 - 泉田向 - 都筑ふれあいの丘 - 新栄高校南口 - 港北インター - 鳥山大橋 - 新横浜駅前（廃止）
1991年に開業しましたが、1993年に廃止されました。
311系統：センター南駅 - センター北駅 - 中川駅入口 - あざみ野駅（廃止）
1993年の地下鉄開業後に分割された306系統の一部ですが、1994年に廃止されました。

車両

2004年の入札制度導入前は、日産ディーゼルが指定メーカーでした。港北ニュータウン営業所では、狭隘路線が多いため短尺車が多く採用されていました。また、ミニバス路線の308系統には三菱ふそう製の小型車が導入されました。一時期はいすゞ自動車製の車両も配置されていました。最末期には、入札制度により日野自動車製のブルーリボンIIも配置されました。

脚注

注釈

出典

参考文献

『バスジャパンニューハンドブックシリーズ 28 横浜市交通局』BJエディターズ/星雲社、1999年8月1日。
『バスジャパンハンドブックシリーズ R59 横浜市交通局』BJエディターズ/星雲社、2006年9月1日。
『バスラマ・インターナショナル』No.74「バス事業者訪問横浜市交通局」、ぽると出版、2002年11月号。
『バスグラフィック』Vol.18「特集開業85周年横浜市営バスでキマリ!!」、ネコ・パブリッシング、2013年7月3日発行。

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