比布駅

比布駅：歴史と活気あふれる宗谷本線沿線の駅

北海道上川郡比布町に位置する比布駅は、北海道旅客鉄道（JR北海道）宗谷本線沿線にある、歴史と魅力に満ちた駅です。1898年（明治31年）11月25日、北海道官設鉄道天塩線（現在の宗谷本線）の永山駅―蘭留駅間の延伸開業と同時に、一般駅として開業しました。

初代駅舎は同年8月25日に完成し、比布原野の発展に大きく貢献、1906年（明治39年）比布村（現在の比布町）が鷹栖村（現在の鷹栖町）から分村独立するきっかけにもなったと言われています。その後、1934年（昭和9年）11月には駅舎が改築され、この駅舎は2015年（平成27年）まで使われ続けました。

国鉄の合理化政策により、1978年（昭和53年）12月に貨物扱い、1984年（昭和59年）2月には荷物扱いが廃止され、同年11月には無人駅となりました。駅舎内では、町内の時計店店主が1987年（昭和62年）7月から喫茶店を経営していましたが、2010年（平成22年）6月に閉店し、完全無人駅となりました。

長年の歳月を経て老朽化した初代駅舎は、2015年（平成27年）に役目を終えました。JR北海道は当初、規模を縮小した新駅舎建設を予定していましたが、比布町は駅を中心とした中心市街地活性化の拠点として、交流スペースを備えた新駅舎建設を計画。2016年（平成28年）には、旧駅舎をモチーフにした新たな駅舎が完成し、供用が開始されました。

比布駅の歩み：年表

1898年（明治31年）8月25日: 初代駅舎完成
1898年（明治31年）11月25日: 天塩線延伸開業に伴い開業。駅員12名配置
1905年（明治38年）4月1日: 鉄道作業局に移管
1912年（大正元年）9月21日: 線名変更（宗谷線）
1919年（大正8年）10月20日: 線名変更（宗谷本線）
1934年（昭和9年）11月: 駅本屋改築
1949年（昭和24年）6月1日: 国鉄に移管
1978年（昭和53年）1[[2月1日]]: 貨物取扱廃止
1984年（昭和59年）2月1日: 荷物取扱廃止
1984年（昭和59年）11月10日: 無人駅化（簡易委託）
1987年（昭和62年）4月1日: JR北海道発足
2010年（平成22年）6月: 喫茶店閉店、完全無人駅化
2015年（平成27年）6月19日: 初代駅舎使用終了
2016年（平成28年）3月15日: 新駅舎供用開始
2023年（令和5年）8月21日: 特急「宗谷」臨時停車実施（調査・実証事業の一環）

駅名の由来

駅名は町名に由来し、アイヌ語の「ピピペッ（pipi-pet）」（石のごろごろしている川）または「ピオプ（pi-o-p）」（石の多いところ）の転訛と考えられています。JR線の駅名で、半濁音で始まる唯一の駅名としても知られています。

「ピップエレキバン」CMと比布駅

1980年（昭和55年）、比布駅はその駅名から、ピップ株式会社（当時、藤本株式会社）の家庭用磁気治療器「ピップエレキバン」のテレビCMに起用されました。CM撮影は同年6月18日に行われ、樹木希林さんと当時の藤本会長が出演し、大きな話題となりました。CM放映後は、比布駅への観光客が急増し、入場券が1日に1000枚も売れた日もあったそうです。2015年（平成27年）には、比布町がCMをモチーフにした町のPR動画を公開するなど、現在もその話題性は失われていません。

駅構造と周辺環境

比布駅は、稚内方に向かって右手に駅舎を構えた相対式2面2線の地上駅です。高速化工事により、一線スルー構造となっています。2016年（平成28年）に新築された現在の駅舎は木造平屋建てで、待合室のほか、「ピピカフェ比布駅」や土産物売店が入居しています。駅周辺には、比布町役場、比布郵便局、旭川信用金庫比布支店、JAぴっぷ町などの施設が充実しており、比布町の中心駅として町の機能を支えています。

利用状況とアクセス

比布駅の利用状況については、正確なデータの公開が必要です。

隣の駅

永山駅
北永山駅（一部列車通過）
南比布駅（廃駅）
北比布駅
蘭留駅

比布駅は、歴史、観光、地域活性化という様々な要素が融合した、魅力的な駅です。宗谷本線沿線の旅の拠点として、ぜひ訪れてみてください。

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