永利村

永利村（ながとしむら）

概要

永利村は、かつて鹿児島県の北西部に存在した村です。1956年9月30日に川内市へ編入され、自治体としての歴史を終えました。薩摩郡に属し、川内平野の東部、川内川支流の平佐川と百次川の流域に位置していました。

地理

永利村は、北部に寺山、南部に冠岳、中央部には日笠山といった山々に囲まれた地域にありました。平佐川と百次川が村内を流れ、豊かな自然環境を形成していました。

大字

村は、藩政時代の村を継承した山田、百次、田崎の3つの大字で構成されていました。川内市への編入時に、これらの大字はそれぞれ「永利町」、「百次町」、「田崎町」という名称に変わり、現在の薩摩川内市の一部となっています。

河川

村内には、以下の河川が流れていました。

平佐川
百次川

これらの河川は、農業用水や生活用水として利用され、地域住民の生活を支えていました。

隣接していた自治体

永利村は、以下の自治体と隣接していました。

川内市
串木野市
薩摩郡：樋脇町

歴史

江戸時代、永利村の地域は薩摩藩の行政区域である「永利郷」に属していました。3つの村の連合戸長役場が山田村に置かれ、町村制施行後も村役場が置かれていました。

1889年（明治22年）4月1日：町村制施行により、永利郷の山田村、百次村、田崎村の区域が合併し、薩摩郡永利村が成立。村役場は大字山田に設置されました。
1954年（昭和29年）11月：永利村議会で川内市との合併が決議されました。
1956年（昭和31年）9月30日：永利村は薩摩郡高江村と共に川内市に編入され、自治体としての歴史を閉じました。旧永利村役場は、川内市役所永利支所となりましたが、1976年（昭和51年）12月28日に廃止されました。

行政

村長：福山稔（1947年（昭和22年）4月 - 1956年（昭和31年）9月）

歴代村長については、川内市史に詳しい記録が残されています。

地域

教育

中学校：永利村立永利中学校は、川内市編入後の1960年（昭和35年）に旧川内市立川内南中学校と合併し、現在の薩摩川内市立川内南中学校となりました。
小学校：永利村立永利小学校は、川内市立永利小学校を経て、現在は薩摩川内市立永利小学校となっています。

人口

人口の変遷については、『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』に詳細な記録があります。

交通

村内には、以下の県道が通っていました。

鹿児島県道336号山田隈之城線
鹿児島県道333号川内祁答院線

出身人物

岩切秀雄（政治家、第2代薩摩川内市長）：永利村最後の村長である福山稔の甥にあたります。

脚注

参考文献

川内郷土史編さん委員会『川内市史 下巻』川内市、1980年。
角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609。

関連項目

* 鹿児島県の廃止市町村一覧

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