高江村

高江村（たかえむら）

概要

高江村は、かつて鹿児島県北西部の薩摩郡に存在した村です。1956年9月30日に川内市（現在の薩摩川内市）に永利村と共に編入され、その歴史を閉じました。地理的には、川内川の下流南部に位置し、東西約8.1キロメートル、南北約6.5キロメートルの範囲に広がっていました。村の南部には高江山地が東西に連なり、自然豊かな地域でした。村の中心は高江にあり、村役場もそこに置かれていました。

地理

高江村は川内川の下流南岸に位置し、村域は東西8.1km、南北6.5kmに及んでいました。村の南部には高江山地が東西に連なっており、起伏に富んだ地形が特徴でした。村役場は、大字高江に設置されていました。1956年時点での総人口は5,949人、世帯数は1,310戸であり、編入直前の1955年の国勢調査では総人口6,009人でした。

大字

高江村は、藩政時代の村を継承した高江、久見崎、寄田の3つの大字から構成されていました。川内市への編入に伴い、これらの大字はそれぞれ「高江町」「久見崎町」「寄田町」と名称を変更しました。これらの町名は現在の薩摩川内市にも引き継がれ、その一部となっています。

隣接していた自治体

高江村は、編入当時には川内市、串木野市と隣接していました。

河川

村内には、川内川が流れていました。

沿革

江戸時代

江戸時代には、薩摩藩の行政区域である「高江郷」が、そのまま高江村の区域となりました。この頃から高江は地域の中核としての役割を担っており、明治初期に戸長役場が設置された際にも、その中心地としての地位を確立しました。

明治時代

1889年（明治22年）4月1日、町村制の施行に伴い、高江郷の高江村、久見崎村、寄田村の区域が統合され、薩摩郡高江村が正式に発足しました。これにより、高江村は近代的な自治体としての歩みを始めました。

昭和時代

1953年（昭和28年）、村役場は大字高江字内場から大字高江字永田1735番地1に移転しました。この移転は、村の行政機能の拡充と効率化を目的としたものでした。
1954年（昭和29年）12月、高江村議会は川内市への編入を議決しました。これは、村の将来を見据えた上での重要な決定でした。
1956年（昭和31年）9月30日、高江村は川内市に編入され、自治体としての歴史に幕を閉じました。村役場は川内市役所の高江支所となり、その後出張所に格下げされました。この出張所も1976年（昭和51年）12月28日に廃止されました。

行政

町長

高江村の最後の町長は、前平善次郎氏であり、1951年5月から1956年9月30日までその任を務めました。

歴代村長

歴代村長については、川内市史に詳細な記録が残されています。

人口

人口の変遷については、角川日本地名大辞典に詳しいデータが掲載されています。

教育

中学校

村内には、高江村立高江中学校と高江村立寄田中学校の2つの中学校がありました。

小学校

小学校は、高江村立峰山小学校、高江村立滄浪小学校、高江村立寄田小学校の3つが存在しました。

交通

道路

村内には、主要地方道である鹿児島県道43号川内串木野線が通っていました。

出身著名人

高江村出身の著名人としては、以下の人物が挙げられます。

河野徹志（帝国議会衆議院議員、医師）
臼井茂樹（大日本帝国陸軍軍人（少将））
若松幸禧（大日本帝国陸軍軍人（中佐））

脚注

この情報は、以下の文献を参考に作成されました。

鹿児島県総務部参事室『鹿児島県市町[[村]]変遷史』鹿児島県、1967年。
川内郷土史編さん委員会『川内市史 下巻』川内市、1980年。
角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609。

関連項目

* 鹿児島県の廃止市町[[村]]一覧

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