洞爺湖有珠山ジオパーク

洞爺湖有珠山ジオパークとは

北海道の南西部に位置する洞爺湖と有珠山を中心に、伊達市、豊浦町、壮瞥町、洞爺湖町に広がるジオパークです。この地域は、活発な火山活動によって形成された独特な地形、地質、自然景観が特徴で、その中で育まれた縄文文化の遺跡群も点在しています。2009年には、日本で初めて世界ジオパークとして認定されました。

ジオパーク設立の背景

2000年の有珠山噴火からの復興を目指し、地域振興策として「洞爺湖周辺地域エコミュージアム構想」が提唱されました。この構想では、火山遺構や地質、自然景観、歴史・文化施設などを「自然博物館」と捉え、地域全体を学びの場として活用する試みが始まりました。その後、ユネスコが支援する世界ジオパークネットワークの理念が、エコミュージアム構想と共通することから、2009年に糸魚川ジオパーク、島原半島ジオパークとともに、世界ジオパークネットワークに加盟しました。

ジオパークの歩み

2002年10月：洞爺湖周辺地域エコミュージアム宣言
2006年11月：洞爺湖周辺地域エコミュージアム推進協議会設立
2008年12月：日本ジオパークネットワーク加盟認定
2009年8月：世界ジオパークネットワーク加盟認定
2010年2月：洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会設立
2011年9月：第3回日本ジオパーク全国大会が洞爺湖町で開催
2013年1月：日本ジオパークネットワーク再認定
2013年9月：世界ジオパークネットワーク再認定

ジオサイト

ジオパーク内には、様々な火山活動によって形成された数多くのジオサイトが存在します。

洞爺カルデラ生成以前の火山活動: 三階滝公園、白絹の床、北湯沢温泉郷など
洞爺カルデラの誕生: 洞爺カルデラ、火砕流台地、昆布岳など
中島の誕生: 中島、風穴など
有珠成層[[火山]]の誕生: 北屏風山溶岩露頭、ドンコロ山など
岩屑なだれ堆積物: アルトリ岬、入江地区など
縄文の人々のくらし: 有珠貝塚遺跡群、北黄金貝塚など
アイヌの人々の暮らし: カムイチャシ史跡公園など
17〜19世紀の噴火と溶岩ドームの誕生: 有珠山山頂部、岩屋観音など
1910年噴火と明治新山の誕生: フットパス四十三山コース、金比羅山1910年火口群など
1944-45年噴火と昭和新山の誕生: 昭和新山、新山沼など
1977-78年噴火と有珠新山の誕生: 有珠新山、銀沼火口など
2000年の噴火と2000年新山の誕生: 西山山麓火口群、旧国道230号線など

トレイル

ジオパーク内には、様々なテーマのトレイルコースが整備されています。例えば、四十三山コース、金比羅山コース、西山山麓コース、中島一周コースなどがあり、自然の中を歩きながら、この地域の歴史や文化に触れることができます。

ミュージアム（展示学習施設）

ジオパーク内には、北黄金貝塚情報センター、伊達市開拓記念館、有珠善光寺宝物館、洞爺湖ビジターセンター／火山科学館など、多くの博物館や資料館があります。これらの施設では、地域の歴史や文化、地質、火山活動などについて学ぶことができます。

インフォメーション（案内施設）

道の駅とうや湖、道の駅あぷた、道の駅とようらなどの道の駅が、地域観光の拠点として利用できます。これらの施設では、地域の情報収集や休憩だけでなく、お土産の購入も楽しめます。

ジオパークの魅力

洞爺湖有珠山ジオパークは、火山活動によって形成されたダイナミックな景観、豊かな自然、そして人々の暮らしが調和した地域です。これらの要素が組み合わさり、訪れる人々にとって、忘れられない体験となるでしょう。ジオパークを訪れることで、地球の歴史や自然の力、そして人々の知恵と努力を感じることができます。

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