津田英治

津田英治：声で彩る日常

津田英治（つだ えいじ）は、1948年8月23日に兵庫県相生市で生まれ、2025年1月13日にその生涯を閉じた日本の男性ナレーターです。彼は、その独特の落ち着いた声質で、テレビ番組のナレーション、駅の自動放送、CMなど、多岐にわたるメディアで活躍しました。オフィスBANに所属し、2018年までは大阪テレビタレントビューローに在籍していました。

多彩な活動

津田英治は、1970年代から声優としての活動を始め、そのキャリアを通じて数多くの人々に親しまれる声となりました。特に、鉄道駅の接近放送や車内放送は、多くの人々が日常的に耳にするものであり、彼の声は私たちの生活の一部となっていました。また、ゲームの声優としても活躍し、特にSNKの格闘ゲームシリーズでは、タクマ・サカザキやMr.カラテといったキャラクターの声を務め、多くのファンを魅了しました。

駅の自動放送

津田英治の声は、日本の主要な鉄道会社で駅の自動放送として採用されていました。

JR東日本: 東京圏輸送管理システム（ATOS）導入駅で彼の声が使われていましたが、2014年11月以降、加齢による声質の変化のため、順次、田中一永の声に更新されました。
JR西日本: 大阪環状線、JRゆめ咲線、大和路線（平城山駅を除く）、学研都市線（木津駅のみ）、おおさか東線（放出駅以北を除く）で採用されていました。
JR東海: 中央本線金山駅 - 中津川駅間（一部駅を除く）で、2011年1月17日から順次導入されました。
近畿日本鉄道: 一部の駅で、特に伊賀神戸駅以西の主要駅で彼の声が使われていました。
愛知環状鉄道: 岡崎方面の全駅（一部駅を除く）で採用されていました。
横浜シーサイドライン: 新杉田方面で彼の声が使われていました。

過去には、神戸市交通局（西神・山手線 新神戸・谷上方面）、大阪モノレール（大阪空港方面）などでも彼の声が聞かれました。

車内自動放送

かつては、大阪市営地下鉄や北大阪急行電鉄、近畿日本鉄道の特急「アーバンライナー」などで車内自動放送を担当していましたが、現在は使用されていません。

CMナレーション

津田英治は、数多くのCMナレーションも担当しました。特に、関西ローカルのCMが多く、その落ち着いたトーンは、多くの人々に安心感を与えました。

兵庫県ローカルCM: たいこフーズ、ひだか建設、ヒラキ商事、マルヨ食品、神戸新聞社、青山珈琲、佐藤印刷所、兵庫県トラック協会、東亜相生カントリークラブ、東京紳士服、中曽根興産、中山興業、成田珈琲、西村釣竿製作所、兵庫日産自動車、兵庫三菱自動車販売、七福神霊場会事務局、フェニックス商事、森富、横山製薬、楽珍など、多岐にわたる企業や商品のCMを担当しました。
兵庫県ローカルに属さないCM: 朝日放送「熱闘甲子園」の番組宣伝、国鉄やJR各社の鉄道関連CM、かに道楽、京料理 美濃吉、中納言、づぼらやといった飲食店、クボタハウス、ナショナル住宅産業などの建設会社、タイトーや任天堂などのゲーム関連、ダイワロイヤルホテルズやホテルニューアワジなどの宿泊施設、イカリソースやオリバーソースなどの食品メーカー、タカラスタンダードやノーリツなどの住設機器メーカー、奥田製薬や千寿製薬などの製薬会社、辻学園日本調理師学校やHALといった専門学校、関西電気保安協会や全労済などの団体、政府広報、公共広告機構、アート引越センター、クラレ、サン・クロレラ、タイガー魔法瓶、ダイハツ工業など、さまざまなジャンルのCMでナレーションを担当しました。

その他の活動

東京ディズニーリゾートの地震発生時の緊急放送（日本語部分）も担当し、その声は緊急時にも安心感を与えました。企業VPでは、大阪ガス、クボタ、ロート製薬、ダスキン、松下電器産業、住友金属工業などの映像でナレーションを務め、国立民族学博物館のビデオにも出演しました。

晩年

津田英治は、晩年に大動脈解離を患いながらも回復しましたが、2025年に入り体調を崩し入院。そして、2025年1月13日、多くの人に惜しまれながらその生涯を終えました。

津田英治の声は、私たちの生活の中に深く根付き、多くの人々の記憶に残り続けるでしょう。彼の残した声の足跡は、これからも様々な形で私たちを魅了し続けるでしょう。

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