瀬野駅

瀬野駅（せのえき）は、広島県広島市安芸区瀬野一丁目に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）山陽本線の駅です。駅番号はJR-G07です。

概要

当駅から隣の八本松駅までは、通称「瀬野八」と呼ばれる急勾配区間（上り）が存在します。この区間は、かつて客車列車時代には上り列車に補助機関車（補機）を連結する必要があったため、当駅は多くの列車が停車する場所でした。そのため、昭和初期から中期にかけては、上りの特急列車や急行列車も停車していました。

歴史

1894年（明治27年）6月10日: 山陽鉄道糸崎駅 - 広島駅間の開通と同時に開業。旅客・貨物の取扱を開始しました。
1906年（明治39年）1[[2月1日]]: 山陽鉄道の国有化により官営鉄道の駅となりました。
1909年（明治42年）10月12日: 線路名称制定により、山陽本線の所属となりました。
1964年（昭和39年）6月1日: 貨物の取扱を廃止しました。
1973年（昭和48年）5月1日: 国鉄（→JR）の特定都区市内制度における「広島市内」の駅となりました。
1984年（昭和59年）2月1日: 荷物扱いを廃止しました。
1987年（昭和62年）4月1日: 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道（JR西日本）の駅となり、瀬野機関区が廃止されました。
1992年（平成4年）11月1日: みどりの窓口が営業を開始しました。
1996年（平成8年）7月17日: 橋上駅舎化工事に着手しました。
1997年（平成9年）3月30日: 橋上駅舎が完成し、2面3線から2面4線となりました。
1998年（平成10年）8月28日: スカイレールサービス広島短距離交通瀬野線が開業し、みどり口駅と接続しました。
2002年（平成14年）10月5日: 快速「シティライナー」の停車駅となりました。
2005年（平成17年）4月1日: みどりの券売機稼働に伴い、みどりの窓口営業時間中に閉鎖時間帯が設定されました。
2007年（平成19年）: 6月4日に自動改札機が導入され、9月1日にICカード「ICOCA」の利用が可能となりました。
2010年（平成22年）3月13日: 快速「シティライナー」が全廃となり、普通列車のみの停車となりました。
2016年（平成28年）3月26日: 快速「シティライナー」が土曜・休日に限り復活しましたが、当駅は通過駅となりました。
2018年（平成30年）: 4月1日に業務委託駅となり、7月6日に平成30年7月豪雨により営業休止となりましたが、8月18日に当駅 - 海田市駅間で運転再開、9月9日に白市駅 - 当駅間で運転再開しました。
2020年（令和2年）3月14日: 快速「シティライナー」が再び土曜・休日に限り復活しましたが、引き続き当駅は通過駅となりました。
2023年（令和5年）9月30日: みどりの窓口の営業を終了しました。
2024年（令和6年）5月1日: スカイレールサービス広島短距離交通瀬野線が廃止され、JR瀬野駅北口を発着する「みどり坂タウンバス」に移行しました。

駅構造

島式ホーム2面4線を有する地上駅で、鉄骨造の橋上駅舎があります。駅構内・構外ともにエレベーターが設置されており、バリアフリーに対応しています。トイレは駅構内にはありませんが、みどり口駅との間にある改札外の跨線橋（自由通路）に設けられています。この跨線橋は広島市が設置したもので、鉄道営業法上の鉄道用地ではありません。

JR西日本中国交通サービスによる業務委託駅で、JRの特定都区市内制度における「広島市内」の駅では最も東に位置します。ICOCA利用可能駅であり、早朝・夜間と日中の一部時間帯では駅係員が不在となります。

のりば

1番のりばが下り本線、2番のりばが下り副本線、3番のりばが上り副本線、4番のりばが上り本線です。通常は1番のりばと4番のりばが使用されます。3番のりばは両方向への発車に対応していますが、八本松側からの入線はできません。

かつて「水曜運休」を実施していた際には、一部の当駅始発の下り列車が2番のりばから発車していました。

付記事項

2002年 10月5日から2010年3月12日まで運行されていた快速「シティライナー」とは、当駅で緩急接続を行っていました。
上り列車は、当駅止まりの普通列車が3番のりばに到着し、続行で快速「シティライナー」が4番のりばに到着していました。
下り列車は、1番のりばから快速「シティライナー」が発車した後、当駅始発の普通列車（上り当駅止の折返し）が3番のりばから発車していました。
快速「通勤ライナー」は通過します。
2016年 3月26日改正で復活し、2018年7月の豪雨災害直前まで土休日に運行されていた快速「シティライナー」も、2020年 3月14日改正で再度復活しましたが、当駅は通過駅となっています。
瀬野機関区があった頃は、相対式・島式の複合2面3線で、旧1番線と旧3番線の間には中線（旧2番線）がありました。また、旧4番線の外側には機関区の施設や線路群が広がっていました。
旧3・4番線（島式ホーム）は現在の3・4番線ホームとしてそのまま使用されており、旧1番線ホームと中線（旧2番線）が撤去された後、その跡地に現在の1・2番線（島式ホーム）が新設され、現在の2面4線の形になりました。

利用状況

広島市統計書に基づいたデータによると、1日の平均乗車人員は以下の通りです。

(乗車人員のグラフデータは省略)

これらの乗車人員は、乗車数と降車数が同じであると仮定し、年度毎の総数を365（閏年が関係する1971・1975年は366）で割った後で、さらに2で割った値を、小数点第二位で四捨五入したものです。

駅周辺

橋上駅舎になるまで旧瀬野機関区の遺構が残っていましたが、現在はその面影はなくなっています。1998年 8月28日から2024年 4月30日まではスカイレールサービス広島短距離交通瀬野線のみどり口駅が駅北側にありましたが、同線は2024年 5月1日付で廃線となりました。代替交通として路線バスが運行しています。

北口

南口

広島市瀬野福祉センター
ひろしま農業協同組合（JAひろしま）瀬野支店
瀬野川郵便局
広島市立瀬野小学校
広島市立瀬野幼稚園
瀬野白川病院

バス路線

南口側

瀬野駅南側の国道2号沿いに芸陽バスの「瀬野駅」停留所があります。運行路線は以下の通りです。

芸陽バス
40-8・7-8 阿戸・海上側
40-10・7-10 八本松駅・西条駅前
7-1 榎山・みつぎ団地
40 中野七丁目・国信橋・海田市駅入口・向洋駅前・広島駅・広島バスセンター

北口側

スカイレールサービス広島短距離交通瀬野線の廃止代替として、当駅とスカイレールタウンみどり坂を結ぶ「みどり坂タウンバス」が2024年 3月30日より運行されています。同路線の定期券は旧みどり口駅構内でスカイレールサービスが販売しています。

芸陽バス「みどり坂タウンバス」
77-1 循環便 JR瀬野駅北口→みどり中街→みどり中央→瀬野西5丁目南→みどり中街→JR瀬野駅北口
77-2 下り便みどり中央→瀬野西5丁目南→みどり中街→JR瀬野駅北口
77-3 上り便 JR瀬野駅北口→みどり中街→みどり中央→瀬野西5丁目南
77-4 急行便みどり中央→みどり中街→JR瀬野駅北口のみ停車平日朝の通勤通学時間帯のみ運行

道路

国道2号 - 海田町方面 / 山陽自動車道志和インターチェンジ・東広島市八本松町方面
国道2号東広島バイパス
瀬野西インターチェンジ - 新広島バイパス・広島市役所・海田大橋方面
瀬野東インターチェンジ - 西条バイパス・三原市方面
広島県道33号瀬野川福富本郷線
広島県道85号下瀬野海田線
広島県道174号瀬野呉線 - 安芸区阿戸・熊野町方面
広島県道274号瀬野船越線

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）

山陽本線

■快速「シティライナー」・■快速「通勤ライナー」
通過
■普通
八本松駅 (JR-G08) - 瀬野駅 (JR-G07) - 中野東駅 (JR-G06)

以前は八本松駅との間に上瀬野信号所が存在しましたが、1939年に廃止されました。

脚注

注釈

出典

参考文献

各広島市統計書

関連項目

日本の[[鉄道駅]]一覧

外部リンク

* 瀬野駅｜駅情報：JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道

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