珠洲郡

珠洲郡（すずぐん）

珠洲郡は、かつて石川県能登地方に存在した郡です。2005年3月1日に鳳至郡と合併し、新たに鳳珠郡となりました。この地域は、歴史的に見ると、古代には越前国の一部でしたが、後に能登国として独立するという変遷を辿っています。

郡域

1878年（明治11年）に行政区画として発足した当時の珠洲郡の領域は、現在の以下の地域にあたります。

珠洲市：全域が珠洲郡に含まれていました。
鳳珠郡能登町の一部：具体的には、内浦地区と真脇・姫・小浦・羽根・大沢といった地域が該当します。

歴史

珠洲郡の歴史は、古代にまで遡ります。

越前国時代：元々は越前国の一郡でした。
能登国成立：養老2年（718年）5月2日に、羽咋[[郡]]、能登郡（現在の鹿島郡）、鳳至郡とともに分立し、能登国が成立しました。これにより、珠洲郡も能登国の一部となりました。
越中国への編入と復帰：天平13年（742年）から天平宝字元年（757年）までは、一時的に越中国に属していましたが、その後、能登国に戻りました。

近世以降の沿革

近世以降、珠洲郡は様々な変遷を経て現在に至っています。

明治初期の支配：
幕府領は加賀[[藩]]預地とされていました。
明治2年（1869年）の版籍奉還により、加賀[[藩]]は金沢藩となりました。
明治3年（1870年）には、幕府領が高山県の管轄となりました。
明治4年（1871年）の廃[[藩置県]]により、金沢県の管轄となり、その後、七尾県の管轄となりました。
さらに、明治5年（1872年）には石川県の管轄となりました。
町村の変遷：
明治初年には、山中村が東山中村に改称されました。
明治8年（1875年）には、複数の村が合併し、橿原村や春日野村、野々江村が誕生しました。
明治11年（1878年）12月17日には、郡区町村編制法の施行により、行政区画としての珠洲郡が正式に発足し、郡役所が飯田町に設置されました。
また、この際に、2ヶ所に存在した黒丸村が、それぞれ南黒丸村と上黒丸村に改称されました。
町村制以降：
明治22年（1889年）の町村制施行により、飯田町を含む1町19村が発足しました。
その後、明治40年（1907年）には、合併により、小木村、木郎村が発足し、日置村、大谷村、大崎村が合併して西海村となりました。
明治41年（1908年）には、鵜島村、黒峰村、見付村が合併して宝立村が発足し、東若山村と西若山村が合併して若山村が発足しました。
大正10年（1921年）には小木村が町制を施行し小木町となりました。
大正12年（1923年）に郡会が廃止されましたが、郡役所は存続しました。
大正15年（1926年）に郡役所が廃止され、珠洲支庁が設置されました。
昭和7年（1932年）に珠洲支庁が廃止されました。
昭和10年（1935年）時点で、珠洲郡の面積は308.36平方km、人口は41,629人でした。
昭和15年（1940年）に宝立村が町制を施行し宝立町となりました。
昭和16年（1941年）に正院村が町制を施行し正院町となりました。
昭和23年（1948年）に木郎村が改称・町制を施行し松波町となりました。
昭和29年（1954年）に、飯田町、宝立町、正院町、上戸村、若山村、直村、三崎村、西海村、蛸島村が合併し珠洲市が発足し、珠洲郡から離脱しました。
昭和30年（1955年）に小木町が鳳至郡宇出津町などと合併し鳳至郡能都町が発足しました。
その後、松波町が鳳至郡能都町の一部を編入し、昭和33年（1958年）に内浦町に改称しました。

珠洲郡の消滅と現在

平成の大合併：平成17年（2005年）3月1日に、内浦町が鳳至郡の能都町、柳田村と合併し能登町が発足しました。これにより、珠洲郡は消滅しました。同時に、能登町と鳳至郡の残部（門前町、穴水町）を以って、鳳珠郡が発足しました。これは石川県内で初の郡消滅となりました。

珠洲郡の歴史は、能登半島の変遷を物語る重要な一部であり、その足跡は現在の珠洲市や能登町に深く刻まれています。

変遷表

(詳細な変遷表は省略。必要であれば、詳細な情報を加えることが可能です。)

行政

(行政に関する詳細は省略。必要であれば、詳細な情報を加えることが可能です。)

脚注

(脚注は省略。必要であれば、詳細な情報を加えることが可能です。)

参考文献

石川県『石川県史 第四編』石川県、1931年。
「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 17 石川県、角川書店、1981年7月1日。ISBN 4040011708。
旧高旧領取調帳データベース

関連項目

消滅した郡の一覧

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