生方壮児

生方壮児：昭和を彩った名脇役

生方壮児（うぶかた そうじ、1908年3月29日 - 没年不詳）は、昭和期の日本映画界で活躍した俳優です。本名を生方太吉（うぶかた たきち）といい、生方一平、生方荘児、生方壮二といった芸名も使用していました。東京府東京市（現在の東京都）出身。

生い立ちと初期のキャリア

1908年、東京に生まれた生方壮児は、旧制中学校を中退後、本郷区（現在の文京区）にあった日本映画俳優学校に進学。卒業後は阪妻・立花・ユニヴァーサル聯合映画に入りますが、1927年に同社は解散。1928年2月に河合プロダクション（後の河合映画社）に入社し、生方一平の名義で数本の映画に出演しました。1931年には帝国キネマに移籍し、数多くの作品で脇役を演じています。

1934年、新興キネマ現代劇の大泉撮影所への移転を機に、芸名を生方壮児に改名。以降も助演として多くの作品に出演しました。

戦後の活躍と特撮映画への出演

戦後は東宝に所属し、数多くの作品に出演。特に、1957年に公開された本多猪四郎監督の特撮映画『地球防衛軍』をはじめとする特撮映画への出演は、彼のキャリアにおける特筆すべき点です。

晩年と消息

1971年に公開された坂野義光監督の映画『ゴジラ対ヘドラ』以降、生方壮児に関する消息は途絶えており、没年は不明です。しかし、彼の出演作品は今もなお多くのファンに愛され、その演技は記憶されています。

主な出演作品

生方壮児は、時代劇から現代劇、特撮映画まで、幅広いジャンルの作品に出演しました。以下に主な出演作品をいくつかご紹介します。

煩悩地獄（1928年）
暗殺団事件（1929年）
地球防衛軍（1957年）
美女と液体人間（1958年）
電送人間（1960年）
大怪獣バラン（1958年）
モスラ対ゴジラ（1964年）
三大怪獣 地球最大の決戦（1964年）
怪獣大戦争（1965年）
怪獣総進撃（1968年）
ゴジラ対ヘドラ（1971年）

これらの作品以外にも、数多くの映画やテレビドラマに出演し、その演技力で多くの人々を魅了しました。

参考文献

『東宝特撮映画全史』監修 田中友幸、東宝出版事業室、1983年12月10日。ISBN 4-924609-00-5。
『ENCYCLOPEDIA OF GODZILLA ゴジラ大百科 [メカゴジラ編]』監修 田中友幸、責任編集 川北紘一、Gakken〈Gakken MOOK〉、1993年12月10日。
『別冊映画秘宝 モスラ映画大全』洋泉社〈洋泉社MOOK〉、2011年8月11日。ISBN 978-4-86248-761-2。
* 『東宝特撮映画大全集』執筆：元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 978-4-86491-013-2。

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