田北鑑生

田北鑑生（たきた あきなり）：大友家を支えた勇将

田北鑑生は、戦国時代に大友氏に仕えた武将です。父は同じく大友氏の重臣であった田北親員。鑑生は父の跡を継ぎ、大友家のために各地を転戦し、武功を上げました。

生涯

田北鑑生は、大友氏の重臣である田北親員の子として生まれました。当初は大友義鑑の側近として仕え、その才能を認められ、義鑑から偏諱を賜り「鑑生」と名乗るようになりました。

初陣は、大永7年（1527年）の栂牟礼城主・佐伯惟治討伐戦です。父・親員に従いこの戦いに参加し、武士としての第一歩を踏み出しました。

鑑生の武名が轟いたのは、天文3年（1534年）の勢場ヶ原の戦いです。この戦いで大友軍は当初劣勢に立たされましたが、鑑生は1,000余りの兵を率いる別働隊を指揮し、敗走する味方を収容。その後、大内軍に果敢に突撃し、敵将である杉長門守を討ち取るという大功を挙げました。さらに、陶興房に傷を負わせるなど、大友軍の勝利に大きく貢献しました。戦後、鑑生はこの戦いの犠牲者を弔い、大内氏との和睦を願って神社を建立したと伝えられています。また、大友館の修理にも携わるなど、領内の安定にも尽力しました。

大友義鎮（宗麟）が当主となると、鑑生は引き続き重用され、加判衆（家老）として筑前国の統治を任されます。さらに、大友晴英（大内義長）が大内氏当主として迎えられた頃には、加判衆の筆頭格となっていたとされています。

弘治2年（1556年）の小原鑑元の反乱や、翌弘治3年（1557年）の秋月文種討伐戦にも参加し、特に秋月攻めでは多大な功績を挙げたとされています。その後、筑後国の統治を任され、現地に留まりました。

永禄4年（1561年）、第四次門司城の戦いにおいて、鑑生は補給線を断たれて撤退を余儀なくされます。その際、毛利氏の武将・乃美宗勝らの伏兵に遭遇し、自身も深手を負いました。この傷がもとで、同年11月9日に死去。大友家を支えた勇将は、志半ばで इस दुनिया से चले गये。家督は弟の鑑重（紹鉄）が継ぎました。

田北鑑生は、その武勇と智略で大友家を支えた名将として、歴史に名を刻んでいます。

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