田島 (さいたま市)

さいたま市桜区田島：歴史と自然が調和する街

さいたま市桜区田島は、JR武蔵野線西浦和駅東側に広がる町丁です。荒川左岸の沖積平野に位置し、国道17号新大宮バイパスと首都高速埼玉大宮線が南北に貫き、東西にJR武蔵野線が横断するなど、交通アクセスに恵まれた地域となっています。

地理と周辺環境

田島は、さいたま市桜区の南端に位置し、北は鴻沼川が流れ、周辺には桜田、西堀、関、鹿手袋、四谷、曲本、松本、堤外（南区）、上内間木（朝霞市）、下大久保、道場、西堀（飛地）などの地域と接しています。特に、荒川堤外地には田島ヶ原が広がり、豊かな自然環境が保たれています。

田島ヶ原とサクラソウ

田島ヶ原は、国内で唯一サクラソウが自生する場所として知られ、さくら草公園として整備されています。大正9年に天然記念物、昭和27年には特別天然記念物に指定され、春にはサクラソウ祭りが開催されるなど、地域住民にとって重要なシンボルとなっています。さいたま市が区制を敷く際に、旧浦和市西部が桜区となったのは、このサクラソウにちなんでいると言われています。

田島団地と都市計画道路

田島六丁目には、1965年に建設された田島団地があります。新大宮バイパスの田島団地前交差点から志木街道までを結ぶ都市計画道路大谷場高木線は、現在、田島団地前交差点付近を除きほぼ開通しています。全線開通すれば、秋ヶ瀬橋方面へのアクセスが向上し、渋滞緩和が期待されています。

歴史

江戸時代には武蔵国足立郡与野領に属する田島村として存在していました。村高は時代によって異なり、「武蔵田園簿」では621石余、「元禄郷帳」では867石余、「天保郷帳」では910石余と記録されています。中山道浦和宿への助郷にも出役していました。荒川には、対岸の宗岡村を結ぶ秋ヶ瀬の渡しがあったことも記録に残っています。

知行は正保年間には旗本水野氏と宮崎氏の相給、および幕府領でしたが、旗本知行分は後に幕府領となりました。大宮氷川社や田島氷川社の社領も存在していました。

明治時代以降は、土合村の大字田島となり、1955年に浦和市に編入、その後、さいたま市、そして政令指定都市さいたま市桜区となりました。1973年にはJR武蔵野線西浦和駅が開業し、さらに発展を遂げています。

交通

JR武蔵野線西浦和駅をはじめ、国道17号新大宮バイパス、首都高速埼玉大宮線、県道40号さいたま東村山線（志木街道）、県道79号朝霞蕨線、県道165号大谷本郷さいたま線、大谷場高木線、秋ヶ瀬緑道など、道路網も整備されています。国際興業バスやさいたま市桜区コミュニティバスも運行しており、公共交通機関の利用も便利です。

教育・地域施設

田島には、さいたま市立田島小学校、さいたま市立田島中学校、田島保育園、さくら草幼稚園、田島公民館、桜消防署、浦和田島郵便局など、教育・生活に欠かせない施設が充実しています。また、さくら草公園、田島西児童公園、田島氷川公園など、緑豊かな公園も点在しています。

まとめ

さいたま市桜区田島は、歴史と自然、そして現代的な都市機能が調和した魅力的な地域です。交通の便も良く、住環境も整っていることから、多くの人々が暮らす活気あふれる地域となっています。田島ヶ原サクラソウ自生地をはじめとした豊かな自然に触れ、歴史を感じながら、快適な生活を送ることができるでしょう。

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