甲后線

甲后線（こうごうせん）とは

甲后線は、台湾台中市で計画されている台湾鉄路管理局（台鉄）の路線です。この路線は、台中市政府が推進する市内環状路線網「大台中山手線」の一部を構成し、その形状から「彩虹線」とも呼ばれています。

具体的には、海岸線の大甲駅と台中線の后里駅を結ぶ全長13.4kmの路線で、途中には3つの新駅が設置される予定です。総事業費は309.5億ニュー台湾ドルと見込まれています。

この計画は、かつてこの地域を走っていた台湾糖業鉄道の后甲線（戦前の名称は大甲線）の事実上の改軌・復活という側面も持っています。后甲線は、1912年に開業し、1970年に廃止された歴史ある路線です。

計画の経緯

21世紀に入り、2005年の統一地方選挙で、民主進歩党の林佳龍氏が台中市長選に立候補した際、この地域に環状路線「幸福山手線」を提唱しました。しかし、この選挙では林氏は敗北しました。

その後、2010年の台中市長選挙では、林氏は出馬を見送ったものの、党公認候補の蘇嘉全氏の陣営で「甲后線」構想が再度提案されました。当時の現職市長だった胡志強氏も、7線の捷運整備構想を掲げ、同区間を「台中捷運黄線」として計画に含めていました。

2014年の台中市長選挙で、林氏が再び立候補し、甲后線の実現を訴えました。新市長となった林氏は、2016年に行政院の支持を得て、翌年の前瞻基礎建設計画にリスト入りしたことで、計画策定と建設が本格的に動き出すこととなりました。

沿革

2015年
実現可能性調査（F/S）が開始され、年末に交通部へ提出されました。
2016年
3月、交通部にてF/S審査が通過しました。
2017年
3月、行政院が推進する前瞻基礎建設計画の「軌道建設リスト」に盛り込まれました。

計画の現状

現在、具体的な駅の位置や路線の詳細については、更なる詳細な計画が策定されています。計画は、前瞻基礎建設計画の一環として進行しており、地域の交通利便性向上に貢献することが期待されています。

駅一覧

現時点では、新設される3駅の具体的な駅名は発表されていません。

関連情報

前瞻基礎建設計画: 台湾のインフラ整備計画
台湾の鉄道: 台湾における鉄道網に関する情報
台湾鉄路管理局: 台湾の鉄道運営組織

外部リンク

大臺中軌道系統 台中市政府交通局交通計画科 （繁体字中国語）


この路線は、地域の交通網を改善するだけでなく、歴史的な背景も持ち合わせているため、地域住民の期待も大きいです。今後の計画の進展が注目されます。

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