白田山秀敏

白田山秀敏（しらたやま ひでとし）

生涯

白田山秀敏は、1943年12月15日に熊本県八代郡鏡町（現在の八代市）で生まれました。本名を白田秀敏といい、高砂部屋に所属した大相撲力士でした。187cm、105kgという体格で、左四つを得意とし、出し投げや外掛けといった技を駆使しました。1971年5月場所には東前頭4枚目まで昇進しています。

現役引退後は、年寄・谷川として後進の指導にあたり、定年まで日本相撲協会に在籍しました。

来歴

中学校卒業後、八代第一高校（現・秀岳館高校）を中退し、1959年7月場所に15歳で高砂部屋から初土俵を踏みました。新弟子時代は小柄だったものの、朝嵐に鍛えられ成長しました。

1968年1月場所で十両に昇進しましたが、軽量のため苦戦し、3年以上を要して1971年3月場所でようやく入幕を果たしました。左四つからの差し身やもろ差しを得意とし、軽量を生かした動き回る相撲や変化も得意としていました。しかし、幕内上位ではその取り口が通用せず、三役には届きませんでした。

1975年7月場所を最後に幕内から遠ざかり、その後は十両で相撲を取り続けました。1976年には暴力団組長とのトラブルに巻き込まれ、減給処分を受けています。

1977年5月場所、西十両11枚目の地位で大敗し、33歳で引退しました。序ノ口から引退まで1202番連続出場という記録を打ち立て、これは当時大相撲史上1位の記録でした。

引退後は年寄・谷川を襲名し、高砂部屋付きの親方として後進を指導しました。その後、九重部屋に移籍し、千代の富士や北勝海などの力士を育成しました。1993年10月には八角部屋に移り、2008年12月14日に停年退職しました。

人物像

白田山は、スポーツ万能で、ゴルフでは9ホールを50前後で回り、飛距離は300ヤード程度でした。ボウリングのアベレージは180でした。甘党でありながら、酒には弱く、ビール2杯で酔ってしまうほどでした。

テレビ番組では『スパイ大作戦』や『夜のヒットスタジオ』を好んで見ており、前田武彦が好きだったため『おやじバンザイ』もよく見ていたそうです。また、歌が上手く、高砂部屋の関取衆の中でも一番だったと言われています。

主な戦績

通算成績：594勝608敗 勝率.494
幕内成績：88勝122敗 勝率.419
現役在位：107場所
幕内在位：14場所
通算連続出場：1202番（序ノ口から引退まで休場なし）

各段優勝

十両優勝：1回（1971年1月場所）

改名歴

白田 秀敏（1959年7月場所）
白田山 秀敏（1959年9月場所 - 1977年5月場所）

年寄変遷

谷川 秀敏（1977年5月 - 2008年12月）

脚注

『戦後新入幕力士物語 第3巻』（佐竹義惇、ベースボール・マガジン社）p419-p425

関連項目

大相撲力士一覧

外部リンク

白田山 秀敏 - 日本相撲協会

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