白鳳渓谷

白鳳渓谷

白鳳渓谷は、山梨県南アルプス市に位置する南アルプス国立公園内の渓谷で、富士川の支流である早川と、その上流域の野呂川によって形成されています。別名、野呂川渓谷とも呼ばれています。

地形と自然

渓谷の左岸は南アルプスの花崗岩層、右岸は櫛形山などの古生層や中生層で構成されており、地質学的にも興味深い場所です。この地質的特徴が、豊かな原生林を育んでいます。

渓谷の範囲は、北岳と伊那荒倉岳の間の谷（野呂川源流域）から始まり、北[[沢峠]]方面からの支流と合流、鷲ノ住山（標高1534m）で西農鳥岳源流の荒川と合流し、早川と名前を変えて南下し、奈良田湖の北あたりまで続いています。渓谷内には多くの沢があり、特に鷲ノ住山から南の早川流域には、「桂ノ滝」「カッパ滝」「仙谷滝」「こごみ滝」「神楽滝」といった美しい滝が点在しています。

秋になると、周囲の山々が紅葉で赤く染まり、ハイキングコースとしても人気を集めます。

広河原

白鳳渓谷の上流には広河原という場所があり、ここは北岳をはじめとする白峰三山への登山道の起点となっています。また、北[[沢峠]]への中継点としても重要な役割を果たしており、市営の山小屋「広河原山荘」やキャンプ指定地があります。

かつては国民宿舎「広河原ロッジ」がありましたが、2004年に閉鎖されました。その後、2010年に案内所と休憩所を兼ね備えた「野呂川広河原インフォメーションセンター」が開設され、登山者や観光客のサポートを行っています。

交通アクセス

野呂川沿いには山梨県道37号南アルプス公園線が通っていますが、白鳳渓谷の区間はマイカー規制が敷かれており、一般車両は通行できません。6月下旬から11月上旬の夏季期間は、山梨交通の路線バスが広河原まで運行しており、これを利用する必要があります。タクシーの通行は許可されていますが、徒歩での通行も可能です。

公共交通機関を利用する場合は、身延線身延駅または下部温泉駅から早川町乗合バスで奈良田温泉まで行き、そこから山梨交通の路線バスに乗り換えることになります。マイカーの場合は奈良田温泉の駐車場に車を停め、同様にバスに乗り換えます。

路線バスは、広河原以外に滝エリア付近の「第一発電所」や、北岳への登山道がある「あるき沢橋」でも乗降できます。身延駅からバスを乗り継いだ場合、広河原まで約2時間半かかります。

甲府駅方面からもアクセス可能で、夏季期間は甲府駅バスターミナルから広河原までの直通バスが運行しています。マイカーの場合は、芦安の市営駐車場に車を停め、バスに乗り換えることになります。

途中の夜叉神峠で下車すれば、鳳凰山への登山が可能です。甲府駅からは約2時間弱で到着します。なお、この区間も冬季期間は閉鎖されます。

北[[沢峠]]へ向かう場合は、広河原から「南アルプス市営バス」に乗り換える必要があります。

関連情報

外部リンク:
白鳳渓谷 - コトバンク



白鳳渓谷は、豊かな自然と美しい景観が魅力の場所です。登山やハイキングだけでなく、自然散策や写真撮影にも最適です。訪れる際は、マイカー規制やバスの運行時間などを事前に確認することをおすすめします。

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