盛岡都心循環バス「でんでんむし」

盛岡市街地循環バス「でんでんむし」について

盛岡市街地循環バス「でんでんむし」は、岩手県盛岡市の中心部を循環するコミュニティバスです。岩手県交通によって運行されており、市民の日常生活に欠かせない交通手段となっています。

運行の概要

「でんでんむし」は、盛岡駅を起点として、市内中心部を1周約5.7km、約40分で運行する循環路線です。右回りと左回りの2つのルートがあり、どちらの方向でも利用できます。

運行開始当初、1999年に盛岡市がオムニバスタウンに指定されたことを受け、試験運行が開始されました。その後、本格運行に移行し、盛岡市民の足として定着しています。

車両デザイン

車両のデザインは、1998年の「バスフェスティバルin盛岡」の低床バスデザインコンテストで、当時小学1年生の児童が描いた作品が最優秀賞に選ばれ、採用されています。親しみやすいデザインが特徴で、子供からお年寄りまで多くの人に愛されています。

車両の変遷

2005年から2006年にかけて、岩手県内バス事業者としては初となる中型ノンステップバスが導入されました。これにより、高齢者や体の不自由な方でも利用しやすいバスへと進化しました。

また、過去には、いすゞ・ジャーニーKなどのワンステップバスや、いすゞ・キュービックなどのツーステップバスが使用されていました。これらの車両は、試験運行時から活躍し、現在の「でんでんむし」の基礎を築きました。

所管営業所

現在、「でんでんむし」の運行は、松園営業所（右回り担当）と都南営業所（左回り担当）が担当しています。かつては滝沢営業所も運行に携わっていましたが、2002年3月に担当から外れました。

沿革

1998年9月20日: 「バスフェスティバルin盛岡」で8日間の試験運行を実施。
1999年5月1日: 2回目の試験運行を開始。路線愛称を「でんでんむし」とする。
2000年4月1日: 本格運行を開始し、「左回り」線を新設。
2005年7月11日: 岩手県内初となる中型ノンステップバスを右回り線に導入。
2006年10月: 左回り線にも中型ノンステップバスを導入。
2010年5月: 右回り線に初の大型ノンステップバスを導入。
2019年5月15日: バスカードの取り扱いを終了。
2019年6月1日: ICカード「odeca」の実証実験を開始。
2021年3月27日: 地域連携ICカード「Iwate Green Pass」を導入。
2023年10月1日: 運賃を130円に改定。

運賃と乗車券

運賃: 大人130円、小児70円（均一運賃）
支払い方法: 中乗り前降り、降車時支払い
利用可能なICカード: Iwate Green Pass、iGUCA、Suica、PASMOなど
1日フリー乗車券: 大人350円、小児180円

1日フリー乗車券を提示すると「もりおか歴史文化館」の入館料が2割引になります。

現行路線

「でんでんむし」は右回り（外回り）と左回り（内回り）で同じ経路を運行しますが、盛岡駅前の乗り場が異なります。

主な停留所

盛岡駅前 - 旭橋 - 材木町南口 - 啄木新婚の家口 - 商工中金前 - 中央通二丁目 - 中央通一丁目 - 医大内丸メディカルセンター前 - 本町通一丁目 - 上の橋 - 上の橋町 - 若園町 - 盛岡バスセンター - 県庁・市役所前 - 盛岡城跡公園 - 菜園川徳前 - 柳新道 - 開運橋 - 盛岡駅前（東口）

現行車両

日野・レインボーHR（ノンステップバス）：7台
いすゞ・エルガ（ノンステップバス）：2台

これらの車両は、右回り線（松園営業所）に5台、左回り線（都南営業所）に4台が所属しています。

過去の車両

過去には以下の車両が使用されていました。

いすゞ・ジャーニーK（ワンステップバス）
いすゞ・キュービック（ツーステップバス）
いすゞ・エルガミオ（ワンステップバス）
いすゞ・エルガミオ（ノンステップバス）
日産ディーゼル・UA（ワンステップバス・ノンステップバス）
三菱ふそう・エアロスター（ワンステップバス・ノンステップバス）
* 日野・レインボーHR（ノンステップバス）

まとめ

盛岡市街地循環バス「でんでんむし」は、盛岡市民にとって欠かせない交通手段であり、親しみやすいデザインと利便性の高さから、多くの人に利用されています。今後も、地域住民の足として、その役割を果たし続けることが期待されます。

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