大村駐屯地

大村駐屯地について

大村駐屯地は、長崎県大村市西乾馬場町に所在する陸上自衛隊の駐屯地です。この地には、第16普通科連隊をはじめとする部隊が駐屯しており、地域の防衛における重要な役割を担っています。駐屯地の北側には屋内射場があり、訓練環境も整備されています。また、第16普通科連隊長が駐屯地司令を兼務しています。

概要

大村駐屯地は、大多武演習場と大野原演習場を最寄りの演習場として利用しています。駐屯地内には、資料館が設置されており、地域住民への広報活動も行っています。駐屯地司令は、第16普通科連隊長が兼務しています。

沿革

大村駐屯地の歴史は、大日本帝国陸軍時代にまで遡ります。

大日本帝国陸軍時代
1896年（明治29年）：歩兵第46連隊が熊本に設置され、翌年には大村に移駐しました。
アメリカ軍等
1947年（昭和22年）：米海兵隊第3大隊が移駐。
1948年（昭和23年）：長崎大学学芸学部の校舎に転用されました。
警察予備隊時代
1952年（昭和27年）6月：第10連隊の先遣隊が針尾駐屯地から移駐しました。
1952年（昭和27年）7月1日：警察予備隊の大村駐屯地として開設。
1952年（昭和27年）7月7日：第10連隊の主力部隊が針尾駐屯地から移駐しました。
保安隊時代
1952年（昭和27年）10月15日：保安隊の発足に伴い、大村駐とん地となりました。
1953年（昭和28年）9月1日：大村駐とん地業務隊が新編されました。
陸上自衛隊時代
1954年（昭和29年）7月1日：陸上自衛隊に移管されました。
1954年（昭和29年）8月10日：第16普通科連隊が編成完結しました。
1954年（昭和29年）8月19日：第10普通科連隊が東千歳駐屯地へ移駐しました。
1954年（昭和29年）10月28日：第16普通科連隊第3大隊が前川原[[駐屯地]]から移駐しました。
1956年（昭和31年）1月26日：第16普通科連隊第2大隊が熊本駐屯地から移駐しました。
1962年（昭和37年）8月15日：第4管区隊の第4師団への改編に伴い、第16普通科連隊が改編されました（4個普通科中隊）。
1963年（昭和38年）8月8日：第5陸曹教育隊が福岡[[駐屯地]]から移駐しました。
1974年（昭和49年）1月24日：第5陸曹教育隊が相浦駐屯地へ移駐しました。
1974年（昭和49年）3月26日：第4施設大隊が竹松駐屯地から移駐しました。
2003年（平成15年）3月27日：西部方面隊の後方支援体制変換に伴い、第4後方支援連隊隷下部隊が新編されました。
第1整備大隊施設整備隊（第4施設大隊を支援）
第2整備大隊第1普通科直接支援隊（第16普通科連隊を支援）
2013年（平成25年）3月26日：第1普通科直接支援隊が第1普通科直接支援中隊へ改編されました。
2015年（平成27年）3月26日：西部方面会計隊の改編に伴い、第371、第395会計隊が廃止され、第363会計隊の派遣隊が竹松駐屯地と相浦駐屯地に設置されました。

駐屯部隊

大村駐屯地には、以下の部隊が駐屯しています。

西部方面隊隷下部隊・機関
第4師団
第16普通科連隊
第4施設大隊
第4後方支援連隊
第1整備大隊
施設整備隊（第4施設大隊等を支援）
第2整備大隊
第1普通科直接支援中隊（第16普通科連隊を支援）
西部方面システム通信群
第102基地システム通信大隊
第321基地通信中隊
大村派遣隊
西部方面会計隊
第363会計隊
大村派遣隊
大村駐屯地業務隊
防衛大臣直轄部隊
警務隊
西部方面警務隊
第134地区警務隊
大村派遣隊
共同の機関
自衛隊長崎地方協力本部
長崎地域援護センター

広報施設

大村駐屯地史料館「鎮西精武館」
1897年（明治30年）に旧陸軍歩兵四十六聯隊の本部兵舎として建てられ、現在は120年以上の歴史を持つ建物です。
昭和21年には長崎師範学校として使用され、昭和27年7月には第10普通科連隊が針尾駐屯地から移駐しました。その後、1954年（昭和29年）8月に第10普通科連隊が北海道へ移駐し、同月に第16普通科連隊が編成完結し、連隊本部隊舎として使用されました。
1980年（昭和55年）7月10日から史料館として一般公開されています。
「鎮西精武館」という名称は、旧陸軍時代に大村部隊が精強を誇ったことに由来し、「鎮西」は九州、「精武」は武勇を意味します。
館内には14室があり、旧軍関係の資料11室と自衛隊関係の資料3室に分かれています。歩兵四十六聯隊の戦史、橘中佐に関する資料、雲仙普賢岳や東日本大震災での災害派遣活動に関する資料など、約1500点が展示されています。

野外展示品

74式戦車
61式戦車
多用途ヘリコプターUH-1

最寄りの幹線交通

大村駐屯地の周辺には、以下の幹線交通が整備されています。

高速道路：長崎自動車道大村IC
一般道：国道34号、国道444号、長崎県道・佐賀県道6号大村嬉野線、長崎県道38号長崎空港線
鉄道：JR九州西九州新幹線新大村駅、大村線大村駅
港湾：佐世保港、長崎港（重要港湾）、島原港、黒潮港、平戸港（地方港湾）
飛行場：長崎空港（第二種空港）

重要施設

周辺には、以下の重要な施設があります。

発電所
玄海原子力発電所（佐賀県東松浦郡玄海町）
天山発電所（佐賀県唐津市）
松浦発電所（松浦市）
相浦発電所（佐世保市）
変電所
西九州変電所（佐賀県伊万里市）
武雄変電所（武雄市）
東佐世保変電所（佐世保市）
長崎変電所（長崎市）
送電線
玄海幹線（玄海変電所から西九州変電所）
松浦火力線（松浦発電所から西九州変電所）
石油備蓄基地
上五島国家石油備蓄基地（上五島海域）
福島国家石油ガス備蓄基地（松浦市）
造船所
三菱重工長崎造船所本工場（長崎市）
三菱重工長崎造船所香焼工場（長崎市）
三菱重工長崎造船所諫早工場（諫早市）
佐世保重工業（佐世保市）
その他
海上自衛隊佐世保地方総監部（佐世保市）
海上自衛隊大村航空基地（大村市）
長崎大学医学部・長崎大学熱帯医学研究所（長崎市）
西九州新幹線熊本総合車両所大村車両管理室（大村市）

参考資料

生々躍動 創立50周年記念（大村駐屯地編・平成14年4月）

外部リンク

大村駐屯地
* 陸上自衛隊 大村駐屯地 - Twitter

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