第17方面軍 (日本軍)

第17方面軍について

第17方面軍は、1945年（昭和20年）2月6日に、朝鮮軍の廃止に伴い創設された大日本帝国陸軍の方面軍です。主に朝鮮方面の守備を担い、終戦までその任務を遂行しました。

創設と変遷

1945年2月、朝鮮軍の廃止を受け、その役割を引き継ぐ形で第17方面軍が編成されました。方面軍司令官、参謀長、参謀副長は朝鮮軍管区の司令官、参謀長、参謀副長が兼任しました。しかし、同年8月9日にソ連が対日参戦を開始すると、第17方面軍の指揮系統は天皇直隷から関東軍隷下へと変更され、その後、終戦を迎えることとなりました。

第17方面軍の概要

• - 通称号: 築
• - 編成時期: 1945年1月22日
• - 最終位置: 朝鮮・京城（現ソウル）
• - 上級部隊: 関東軍

人事

歴代司令官

• - 板垣征四郎 大将：1945年2月1日 - 1945年4月7日
• - 上月良夫 中将：1945年4月7日 -

歴代参謀長

• - 井原潤次郎 中将：1945年4月7日 -

歴代参謀副長

• - 菅井斌麿 少将：1945年4月7日 - 1945年6月1日
• - 久保満雄 少将：1945年6月1日 -

最終司令部構成

• - 司令官：上月良夫中将
• - 参謀長：井原潤次郎中将
• - 参謀副長：菅井斌麿少将
• - 高級参謀：杉田一次大佐、吉川猛大佐、神崎長大佐
• - 高級副官：田中義一中佐
• - 兵器部長：丸山八束少将
• - 経理部長：松本健一主計少将
• - 軍医部長：進藤升軍医中将
• - 獣医部長：吉谷茂獣医大佐
• - 法務部長：高塚憲太郎法務大佐

最終所属部隊

第17方面軍は、終戦時には以下の部隊を傘下に収めていました。

• - 第58軍
• - 第96師団
• - 第111師団
• - 第121師団
• - 独立混成第108旅団
• - 第12砲兵司令部
• - 第120師団
• - 第150師団
• - 第160師団
• - 第320師団
• - 独立混成第127旅団：坂井武少将
• - 釜山要塞司令部：石川琢磨少将
• - 釜山要塞重砲兵連隊：樋口又七大佐
• - 麗水要塞司令部：宮永蓋世大佐
• - 麗水要塞重砲兵連隊：斎藤竹雄中佐
• - 第12工兵隊司令部：野口勝之助大佐
• - 独立工兵第125大隊、第128大隊、第129大隊、第130大隊、第131大隊
• - 第12野戦輸送司令部：谷口呉朗少将
• - 独立自動車第65大隊：土永熊次郎少佐、第70大隊：加賀啓己大尉、第82大隊：小畑正治少佐
• - 独立混成第39連隊：田内一郎大佐、第40連隊：小畠武文大佐
• - 戦車第12連隊：森沢乕亀大佐（最終位置：京畿道広州）

砲兵部隊

• - 独立野砲兵第10連隊：加藤義雄中佐
• - 迫撃砲第30大隊：小林忠夫大尉、第31大隊：中島弘大尉

防空部隊

• - 高射砲第151連隊：長岐準吉大佐、第152連隊：杉野庭義大佐
• - 独立高射砲第42大隊：乾奎三中佐（最終位置：平壌）、第46大隊：井出耕太郎大尉

通信部隊

• - 電信第4連隊：日戸英雄少佐
• - 第5通信隊：井上安三大佐

兵站部隊

• - 第46兵站地区隊、第62兵站地区隊
• - 第10野戦勤務隊、第36野戦勤務隊、第37野戦勤務隊
• - 第71兵站病院：中野三郎軍医少佐
• - 第16軍馬防疫廠：戸塚六之助獣医大尉
• - 第41警備大隊

参考文献

• - 福川秀樹 編著『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。ISBN 4829502738。

関連項目

• - 近代陸軍の編制
• - 軍隊における階級呼称一覧

もう一度検索