第2次田中角栄内閣 (第2次改造)

第2次田中角栄第2次改造内閣の概要

1974年11月11日から同年12月9日まで存続した第2次田中角栄第2次改造内閣は、田中角栄が第65代内閣総理大臣として率いた内閣です。この内閣は、彼の第1次改造内閣での改造を経て成立しましたが、内閣改造後わずか29日間の短命に終わりました。

背景と発足の経緯

内閣改造が行われた直後の1974年、田中金脈問題が浮上し、政治の表舞台で大きな波紋を呼びました。この問題により、田中首相はわずか15日後の11月26日に退陣を表明し、さらにその28日後には内閣総辞職に至りました。この一連の出来事は、改造後の退陣表明から総辞職までの期間としては最短記録となりました。

短命内閣の特色

第2次田中角栄内閣は、短期間ながらも政治的な意義を持っていました。特に、1974年11月18日からのジェラルド・R・フォード米大統領の訪問があり、これが内閣の花道となりました。新たに就任した防衛庁長官の宇野宗佑は、離任式において「国を守る防衛長官がどうしてくるくる代わるのか」とのコメントを残し、内閣の短命を象徴するような発言が印象に残ります。

また、江藤智運輸相や鹿島俊雄郵政相、大久保武雄労働相もこの内閣で初めての入閣を果たしましたが、内閣総辞職後に再び大臣として迎えられることはありませんでした。このように、彼らはわずか29日間の閣僚体験であったため、その影響は限られていました。

内閣メンバーの紹介

この内閣は自民党に所属するメンバーで構成されており、中央省庁から多様なポストが任命されました。主な内閣メンバーは以下の通りです。

• - 内閣官房副長官
• - 内閣法制局長官
• - 総理府総務副長官

また、政務次官には以下のような人物が任命されました：

• - 法務政務次官 - 松永光
• - 外務政務次官 - 羽田野忠文
• - 大蔵政務次官 - 大野明、柳田桃太郎（再任）
• - 文部政務次官 - 山崎平八郎
• - 厚生政務次官 - 山下徳夫
• - 農林政務次官 - 江藤隆美、柴立芳文
• - 通商産業政務次官 - 渡部恒三、嶋崎均
• - 運輸政務次官 - 小此木彦三郎
• - 郵政政務次官 - 稲村利幸
• - 労働政務次官 - 中山正暉
• - 建設政務次官 - 中村弘海
• - 自治政務次官 - 左藤恵
• - 行政管理政務次官 - 阿部喜元
• - 北海道開発政務次官 - 志村愛子
• - 防衛政務次官 - 棚辺四郎
• - 経済企画政務次官 - 安田貴六
• - 科学技術政務次官 - 片山正英
• - 環境政務次官 - 橋本繁蔵
• - 沖縄開発政務次官 - 国場幸昌
• - 国土政務次官 - 斉藤滋与史

まとめ

第2次田中角栄第2次改造内閣は、その短い存続期間もあって日本の政治史において特異な位置を占めています。短命ながらも多くの議論を生んだこの内閣は、田中角栄氏の政治スタイルや当時の社会情勢を映し出す鏡のような存在でした。そして、1974年の政治的背景を振り返る上で欠かせないテーマとなっています。

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