紀伊長島駅

紀伊長島駅（きいながしまえき）

紀伊長島駅は、三重県北牟婁郡紀北町東長島に位置する、東海旅客鉄道（JR東海）紀勢本線の駅です。特急「南紀」を含む全ての旅客列車が停車し、地域の重要な交通拠点となっています。

歴史

紀伊長島駅は、昭和初期に紀勢本線の延伸に伴い開業しました。以下にその主な歴史をまとめます。

1930年（昭和5年）4月29日：鉄道省紀勢東線（現・紀勢本線）の延伸により、終着駅として開業。
1932年（昭和7年）4月26日：紀勢東線が三野瀬駅まで延伸し、途中駅となる。
1951年（昭和26年）11月22日：昭和天皇のお召し列車が停車。
1959年（昭和34年）7月15日：線路名称改定により、紀勢東線が紀勢本線に編入。
1982年（昭和57年）3月1日：貨物取扱を廃止。
1984年（昭和59年）2月1日：新宮運転区紀伊長島支区廃止に伴い、運転士が当駅所属となる。
1985年（昭和60年）3月14日：荷物扱いを廃止。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR東海の駅となる。

駅構造

紀伊長島駅は、2面3線のホームを持つ地上駅です。単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線を備え、列車交換や折り返しが可能です。駅舎は単式ホーム側にあり、両ホームは跨線橋で連絡しています。開業当初からの木造駅舎を改装して使用しており、改札口にはLCDの発車案内が設置されています。

駅長・駅員が配置された直営駅であり、伊勢柏崎駅から三野瀬駅までの各駅を管理しています。JR全線きっぷうりばがありますが、自動改札機や自動券売機はなく、交通系ICカードTOICAは利用できません。また、青空フリーパス紀勢本線区間の最南端駅です。

のりば

1番線が上り列車、2番線が下り列車に使用されます。普通列車も基本的には同様の線路を使用しますが、待避などがある場合は変更されます。

停車列車

紀伊長島駅は東紀州の玄関口に位置し、全ての列車が停車します。特に、発着する列車の約3分の1が特急「南紀」です。以前は普通列車の増解結作業も行われていましたが、現在は特急の待避や行き違いの待ち合わせが多く行われています。夜間滞泊の設定もあり、3番線に長時間停車する列車も見られます。

かつては、夕方前に1時間44分も停車する列車も存在しましたが、2008年3月のダイヤ改正で系統が分断されました。

2012年3月まで、JR東海管内で唯一、駅所属の運転士が配置されていました。乗務範囲は紀勢本線の多気駅から新宮駅までで、2010年3月までは特急「南紀」がJR西日本管内の紀伊勝浦駅まで乗り入れていましたが、現在は新宮駅 - 紀伊勝浦駅間はJR西日本の運転士が担当しています。現在でも当駅で乗務員の交代が行われています。

利用状況

三重県統計書によると、近年の1日平均乗車人員は以下の通りです。

※具体的な乗車人員データは省略します。

駅周辺

駅前ロータリーには無料駐車場・駐輪場、三重交通バス停留所、タクシー乗り場があります。

バス路線

三重交通（南紀営業所）「紀伊長島駅前」停留所
41系統：河合
51系統：瀬木山（尾鷲せぎやまホール前）
三重交通（南紀営業所）「紀北町役場前（旧・紀伊長島）」停留所
56系統：松阪市内 / 三交南紀

隣の駅

東海旅客鉄道（JR東海）
■紀勢本線
梅ケ谷駅 - 紀伊長島駅 - 三野瀬駅

※特急「南紀」の隣の停車駅は列車記事を参照してください。

もう一度検索