青空フリーパス

青空フリーパスとは

青空フリーパスは、東海旅客鉄道（JR東海）が名古屋地区で発売している特別企画乗車券です。土曜日、休日、年末年始にJR東海の名古屋地区の在来線が一日乗り降り自由になる便利なきっぷで、主に快速・普通列車を利用して、名古屋近郊の観光やレジャーを楽しむことができます。当記事では、青空フリーパスの概要に加え、過去に販売されていた「青空ワイドフリーパス」や、現在販売されている「名古屋おでかけきっぷ」といった類似の乗車券についても詳しく解説します。

利用可能な範囲

青空フリーパスは、以下の区間内のJR線（在来線）が乗り降り自由です。

東海道本線: 二川駅 - 米原駅、大垣駅 - 美濃赤坂駅
飯田線: 豊橋駅 - 飯田駅
武豊線: 大府駅 - 武豊駅
関西本線: 名古屋駅 - 亀山駅
紀勢本線: 亀山駅 - 紀伊長島駅
伊勢鉄道伊勢線: 河原田駅 - 津駅
名松線: 松阪駅 - 伊勢奥津駅
参宮線: 多気駅 - 鳥羽駅
中央本線: 名古屋駅 - 木曽平沢駅
太多線: 多治見駅 - 美濃太田駅
高山本線: 岐阜駅 - 下呂駅

これらの区間外に乗り越す場合は、区間外の運賃が別途必要になります。例えば、二川駅から浜松駅まで乗り越す場合は、二川～浜松間の運賃が別途必要です。ただし、さわやかウォーキング開催日など、臨時に利用可能区間が拡大されることがあります。

利用できる列車

青空フリーパスで利用できるのは、以下の列車です。

快速・普通列車の普通車自由席
特急列車・急行列車: 別途特急券・急行券を購入すれば利用可能

以下の列車は、別途料金が必要です。

快速「みえ」などの普通車指定席: 別途指定席券が必要
ホームライナー: 別途乗車整理券が必要
グリーン車: 別途グリーン券が必要

東海道新幹線や寝台列車は利用できません。

有効期間

青空フリーパスは、以下のいずれかの日に利用可能です。

土曜日
日曜日・祝日
12月30日から翌年1月3日

乗車が翌日にまたがる場合は、0時を過ぎて最初に停車する駅まで有効です。

購入方法

青空フリーパスは、利用日の1ヶ月前から購入できます。一部の駅では、当日分に限り自動券売機で購入できましたが、2014年春から自動券売機での購入はできなくなりました。しかし、2015年6月末からは、指定席券売機での購入が可能になっています。

静岡地区の「休日乗り放題きっぷ」の発売駅では、「青空フリーパス」のフリー区間の入口駅（二川駅など）までの乗車券等を同時購入または提示すれば、購入できるようになりました。米原駅は在来線がJR西日本の管轄駅ですが、新幹線駅はJR東海が管轄しているため、JR東海の「JR全線きっぷうりば」と指定席券売機で購入が可能です。

発売額

青空フリーパスの発売額は、以下の通りです（2019年10月以降）。

大人: 2,620円
子供: 1,310円

伊勢鉄道線も追加料金なしで利用できます。

その他

青空フリーパスは自動改札機を利用できます。ただし、米原駅以外のJR西日本の自動改札機に他の乗車券と重ねて挿入すると回収され、無効になるので注意が必要です。

歴史

青空フリーパスは、2006年3月まで旧「青空フリーパス」と「青空ワイドフリーパス」の2種類が発売されていました。

1993年4月1日: 発売開始。価格は青空フリーパスが2,000円、青空ワイドフリーパスが3,500円でした。
1997年4月: 消費税率改定に伴い価格改定。価格はそれぞれ2,040円、3,570円となりました。
2006年3月17日: 旧青空フリーパス、青空ワイドフリーパスの販売を終了。この日発売の券は4月16日まで有効でした。
2006年3月18日: 旧青空フリーパスと青空ワイドフリーパスを統合し、利用可能範囲を拡大。価格は2,500円となりました。これに伴い、青空ワイドフリーパスとオプション券（伊勢鉄道フリーきっぷ）は廃止されました。
2010年10月20日: 年末年始の利用期間を12/30 - 翌年1/3に拡大。
2014年4月: 消費税率改定に伴い価格改定。
2019年10月: 消費税率改定に伴い価格改定。

関連するフリーきっぷ

旧青空フリーパス・青空ワイドフリーパス

旧青空フリーパスと青空ワイドフリーパスは、利用可能範囲が異なっていました。旧青空フリーパスでは伊勢鉄道線を利用できませんでしたが、青空ワイドフリーパスでは利用可能でした。また、年末年始は土曜・休日を除き利用できませんでした。 旧青空フリーパスの利用可能範囲は以下の通りです。

東海道本線: 豊橋駅 - 米原駅
武豊線: 大府駅 - 武豊駅
関西本線: 名古屋駅 - 亀山駅
紀勢本線: 亀山駅 - 松阪駅
中央本線: 名古屋駅 - 中津川駅
太多線: 多治見駅 - 美濃太田駅
高山本線: 岐阜駅 - 美濃太田駅

青空ワイドフリーパスは、上記に加えて以下の区間も利用可能でした。

飯田線: 豊橋駅 - 中部天竜駅
紀勢本線: 松阪駅 - 紀伊長島駅
名松線: 松阪駅 - 伊勢奥津駅
参宮線: 多気駅 - 鳥羽駅
中央本線: 中津川駅 - 木曽福島駅
高山本線: 美濃太田駅 - 下呂駅

初詣フリーきっぷ

1993年11月15日より、初詣の時期に伊勢鉄道伊勢線をフリー区間に加えた「初詣フリーきっぷ」という姉妹品が別途発売されていました。青空フリーパスの利用可能範囲拡大により、2006年度以降は販売されなくなりました。

名古屋おでかけきっぷ

2023年10月より、EXサービス会員向けにe5489限定で発売されているフリーきっぷです。青空フリーパスとルールはおおむね同じですが、平日にも使用することができます。

名古屋おでかけきっぷの利用可能範囲は以下の通りです。

東海道本線: 三河三谷駅 - 関ケ原駅、大垣駅 - 美濃赤坂駅
武豊線: 大府駅 - 武豊駅
関西本線: 名古屋駅 - 亀山駅
中央本線: 名古屋駅 - 釜戸駅
太多線: 多治見駅 - 美濃太田駅
高山本線: 岐阜駅 - 美濃太田駅

発売額は1,500円（こども750円）です。

脚注

注釈

出典

関連項目

休日乗り放題きっぷ（JR東海の静岡地区における1日乗車券）
休日おでかけパス （JR東日本の東京近郊地区における1日乗車券）
一日乗車券
東海旅客鉄道東海鉄道事業本部（管轄区域の一部を除いたのが本乗車券の利用可能区間）

外部リンク

JR東海 - 青空フリーパス
* JR東海 - 名古屋おでかけきっぷ

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