紀元前315年

紀元前315年は、ローマ暦における重要な年であり、執政官としてクルソールとピロが選出されました。この年は、ローマ建国紀元439年とも称され、後世の歴史家たちによって紀元前315年として広く認識されています。

各地の紀年法

この年には、様々な文化圏で異なる紀年法が用いられていました。

干支: 丙午
日本: 皇紀346年、孝安天皇78年
中国: 周 - 慎靚王6年、秦 - 恵文王10年、楚 - 懐王14年、斉 - 宣王5年、燕 - 燕王噲6年、趙 - 武霊王11年、魏 - 襄王4年、韓 - 宣恵王18年
朝鮮: 檀紀2019年
仏滅紀元 230年

主要な出来事

紀元前315年には、特にマケドニア帝国とその周辺で大きな出来事が相次ぎました。

マケドニア帝国

アレクサンドロス大王の死後、帝国は後継者（ディアドコイ）たちによって分割統治されていましたが、その中で、アンティゴノス1世が勢力を拡大しました。彼は、スーサの財宝を手に入れ、セレウコス1世の支配地域であるバビロンへ侵攻しました。これに対し、セレウコスはプトレマイオス1世のもとへ逃れ、リュシマコスやカッサンドロスと連携してアンティゴノスに対抗しました。

この時期、ポリュペルコンはペロポネソス半島へ逃れ、アンティゴノスと同盟を結びました。また、アンティゴノスはカッサンドロスの軍勢をギリシアの島々から駆逐し、エーゲ海の島々と「島民同盟」を結成、ギリシア本土への侵攻を準備しました。ロドスはこの同盟に加わり、艦船を供給しました。

カッサンドロスは、マケドニア王国の港町テッサロニキを建設し、自身の妻テッサロニカにちなんで命名しました。

キプロス

プトレマイオス1世は、キプロスでアンティゴノス1世の支持派と戦い、キプロス島の奪還に成功しました。この戦いは、ディアドコイ戦争の一環として、勢力圏の拡大をかけた重要な戦いでした。

シチリア

シチリアでは、シュラクサイの僭主アガトクレスがメッシーナを攻略し、その勢力を拡大しました。この出来事は、シチリアにおける勢力争いの一環でした。

中国

中国では、周の慎靚王が死去し、新たに赧王が即位しました。この時期の中国は、戦国時代の終盤に差し掛かり、各地で覇権を争う動きが活発化していました。

誕生

アラトス - マケドニア/ギリシアの数学者、天文学者、気象学者、詩人（紀元前240年没）

死去

* 慎靚王 - 中国・周の王

紀元前315年は、古代世界において様々な地域で重要な出来事が起こった、歴史的に重要な年であったと言えるでしょう。

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