緒方燐作

緒方燐作：昭和の銀幕を彩った名脇役

緒方燐作は、1925年1月6日生まれの日本の元俳優です。東京都出身で、本名は鈴木輝彦。東宝映画を中心に数多くの作品に出演し、個性豊かな脇役として昭和時代の映画界に貢献しました。

東宝入社とキャリア

1952年、東宝へ準契約社員として入社。同期には今井和雄や加藤茂雄といった俳優たちがいました。デビュー作は『次郎長三国志』です。クレジットに名前が載らない作品もありましたが、時代劇から怪獣映画、コメディまで、幅広いジャンルの作品に出演し、着実にキャリアを積みました。

多彩な役柄

緒方燐作の演じた役柄は多岐に渡ります。警察官や自衛隊員といった現代劇の役柄から、時代劇の武士、そして東宝が誇る怪獣映画シリーズでの様々な役どころまでこなしました。

特に、ゴジラシリーズへの出演は枚挙に暇がありません。『ゴジラ』（1954年）から『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』（1972年）まで、対策本部員や船員、自衛隊員、警官など、様々な役柄で怪獣映画の世界に彩りを添えました。

他にも、『空の大怪獣 ラドン』、『大怪獣バラン』、『モスラ』シリーズ、『ウルトラシリーズ』、『クレージー映画』など、人気シリーズへの出演作も多数あります。 これらの作品で、彼は時に主人公を支える存在として、時に事件に関わる重要な人物として、時にコミカルな役どころとして、それぞれの作品に独特の雰囲気と深みをもたらしました。

趣味とプライベート

彼の趣味は香水の調合だったと言われています。俳優としての活動以外に、このような繊細な趣味を持っていたことは、彼の人物像をより豊かに彩るものとなっています。 東京都福生市付近に住んでいたという情報もあります。

晩年とその後

緒方燐作の晩年や最期の消息については、公開されている情報が限られています。 しかし、彼が数多くの作品で印象的な演技を残したことは、多くの映画ファンにとって忘れがたいものです。 彼の功績は、昭和時代の日本の映画史にしっかりと刻まれています。

主要出演作品

映画
プーサン (1953年)
太平洋の鷲 (1953年)
次郎長三国志シリーズ (1953年 - 1954年)
さらばラバウル (1954年)
ゴジラシリーズ (多数作品)
透明人間 (1954年)
続宮本武蔵 一乗城の決闘 (1955年)
獣人雪男 (1955年)
彼奴を逃すな (1956年)
囚人船 (1956年)
空の大怪獣 ラドン (1956年)
地球防衛軍 (1957年)
変身人間シリーズ (複数作品)
大怪獣バラン (1958年)
隠し砦の三悪人 (1958年)
日本誕生 (1959年)
宇宙大戦争 (1959年)
独立愚連隊西へ (1960年)
どぶ鼠作戦 (1962年)
大坂城物語 (1961年)
モスラ (1961年)
妖星ゴラス (1962年)
太平洋の翼 (1963年)
海底軍艦 (1963年)
宇宙大怪獣ドゴラ (1964年)
侍 (1965年)
太平洋奇跡の作戦 キスカ (1965年)
クレージー映画 (複数作品)
東宝8.15シリーズ (複数作品)
卒業旅行 Little Adventurer (1973年)

テレビドラマ
青春とはなんだ (1965年)
ウルトラシリーズ (複数作品)
これが青春だ (1966年 - 1967年)
怪奇大作戦 (1968年 - 1969年)
荒野の素浪人 (1972年)
魔人ハンター ミツルギ (1973年)

これらの作品以外にも、数多くの映画やテレビドラマに出演し、日本の映像文化に貢献しました。彼の活躍は、昭和時代の日本の映画・テレビ史において重要な一端を担っています。

もう一度検索