茂菅

長野市茂菅地区について

茂菅（もすげ）は、長野県長野市の北西部に位置する山間地域で、長野市役所第一地区に属しています。郵便番号は380-0874です。地区の中央には頼朝山（638m）、北部には葛山（812m）がそびえ立ち、西部から南部にかけては裾花川が蛇行しています。国道406号が東西に走り、県道76号が分岐するなど、交通の要衝でもあります。

地理と交通

茂菅地区は、長野市街地からほど近い中山間地に位置しています。主要な道路として、国道406号が東西に走り、県道76号が北へ向かいます。この地域は、芋井・戸隠方面、鬼無里方面、小田切・七二会方面への入り口となっており、長野市西部山間部への交通の要所となっています。

集落は主に3つのエリアに分かれています。国道406号と県道76号の交点付近にある本郷、裾花川沿いの外茂菅、そして頼朝山中腹にある静松寺周辺の横棚です。

歴史

茂菅地区は、1889年（明治22年）の町村制施行時に長野町に合併され、早くから長野市の一部となりました。かつては善光寺白馬電鉄が走り、茂菅駅が存在していました。現在でも、そのホーム跡が残っています。また、この電鉄の隧道は、松代大本営計画において武器庫として活用される予定がありました。

江戸時代には松代藩領であり、1557年には武田氏によって葛山城と頼朝山城が落城しています。地区西部では、古くから草生水（原油）が産出され、日本初の石油会社である長野石油会社が掘削を試みましたが、成功には至りませんでした。

茂菅の歴史年表

1557年（弘治3年）：武田氏が葛山城・頼朝山城を攻め落とす。
江戸時代：茂菅村は松代藩領となる。
1879年（明治12年）：上[[水内郡]]に属する。
1889年（明治22年）：長野町に合併。
1936年（昭和11年）：善光寺白馬電鉄が開通、茂菅駅が設置。
1945年（昭和20年）：松代大本営「チ」号倉庫の工事命令が出るが、終戦により着手されず。
2009年（平成21年）：国道406号百瀬〜茂菅バイパスが開通。

交通

地区内では、アルピコ交通（川中島バス）の以下の系統が利用できます。

73系統：長野バスターミナル - 長野駅 - 戸隠中社
74系統：長野バスターミナル - 長野駅 - 鬼無里
75急系統：長野バスターミナル - 長野駅 - 奥裾花自然園（季節運行）
79系統：長野バスターミナル - 長野駅 - 滝屋

施設

茂菅地区には、以下のような施設や史跡があります。

旧善光寺白馬電鉄 茂菅駅跡：かつての駅の遺構。
飯縄神社：茂菅の産土神。祭礼で花火が奉納される。
頼朝山静松寺：頼朝山の中腹にある寺院。
葛山城跡：かつての山城の跡地。

現在の茂菅

2023年3月1日現在、茂菅地区の人口は384人、世帯数は153世帯です。中山間地域でありながら、豊かな自然と歴史的な背景を持つこの地区は、長野市の重要な一部として存在しています。

参考情報

茂菅村(図) - 信州デジタルコモンズ [外部リンクを参照]

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