菅沼赫

菅沼赫：昭和のテレビドラマを彩った名脇役

菅沼赫（すがぬま かく、1929年1月24日 - ）は、日本の俳優である。東京都北区出身。旧芸名は菅沼赫二、本名は滝口角治。

経歴

旧制神奈川県立平塚工業学校（現：神奈川県立平塚工科高等学校）卒業後、舞台芸術学院（2期生）を卒業。山本安英主宰の劇団「ぶどうの会」、天知プロゼを経て、自ら「劇団造型」を主宰するなど、演劇活動に携わってきた。

テレビドラマにおける活躍

NHK、NTV、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京など、数多くの民放局のテレビドラマに長年にわたり出演。その活動期間は実に半世紀近くに及ぶ。

NHKでは、1950年代後半から『事件記者』、『あすをつげる鐘』、『ものしり博士』といった作品に出演。大河ドラマにも多数出演しており、『国盗り物語』（稲葉一鉄/稲葉良通役）、『風と雲と虹と』（右兵衛府の侍役）、『花神』（宿の番頭役）、『獅子の時代』（傍の男役）など、時代劇から現代劇まで幅広い役柄を演じている。少年ドラマシリーズ『なぞの転校生』（管理人役）、『ぼくとマリの時間旅行』（町人役）、土曜ドラマ『男たちの旅路』（野田役）、『松本清張シリーズ・天才画の女』（車掌役）、『御宿かわせみ』、『夢千代日記』など、様々なジャンルのドラマで活躍した。

NTVでは、『右門捕物帖』、『太陽にほえろ！』、『大追跡』、『伝七捕物帳』などに出演。特に『太陽にほえろ！』への出演は長く記憶に残る。

TBSでは、『帰ってきたウルトラマン』、『すし屋のケンちゃん』、『なんたって18歳！』、『隠密剣士』、『Gメン'75』、『淋しいのはお前だけじゃない』などに出演。

その他民放各局では、『日曜恐怖シリーズ』、『同心暁蘭之介』、『旅がらす事件帖』、『ドキュメンタリードラマ　指名手配』、『素浪人 花山大吉』、『鬼平犯科帳』、『大忠臣蔵』、『特別機動捜査隊』、『土曜ワイド劇場 江戸川乱歩の美女シリーズ』、『若さま侍捕物帳』、『ザ・ハングマン』、『特捜最前線』、『女殺し屋 花笠お竜』など、数多くの作品に出演し、視聴者の印象に深く刻まれた。

舞台、アニメ、吹き替え

テレビドラマ以外にも、舞台では『小林一茶』、『宮本武蔵』（小林太郎左衛門役）などに挑戦。

アニメでは『ドカベン』（理事長、ダンさん、校長、教頭役）、『うる星やつら』、『ハロー!サンディベル』などで声優として活躍。

吹き替えでは、映画『007 ダイヤモンドは永遠に』（保安官役）、『爆走!キャノンボール』（ペニー役）、ドラマ『海底大戦争スティングレイ 恐怖の魚雷』（マゴジラ役）などで、その声を聴くことができた。

まとめ

菅沼赫は、長年にわたる俳優活動を通じて、数多くの作品に出演し、視聴者から高い評価を得てきた。時代劇から現代劇、コメディからシリアスな役柄まで、幅広い演技力と存在感で、昭和期のテレビドラマ黄金期を彩る名脇役として活躍した。その功績は、日本のテレビドラマ史に大きな足跡を残している。

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