藤原総継

藤原総継について

藤原総継（ふじわら の ふさつぐ）は、平安時代初期に活躍した貴族で、美作守である藤原末茂の子として生まれました。彼は光孝天皇の外祖父でもあり、平安時代の政治や文化において重要な役割を果たしました。

経歴の概観

藤原総継は、弘仁2年（811年）に従五位下に叙爵されました。この年の6月には中務少輔に任命され、7月には相模介としても活動を開始します。後に、従五位上に昇進し、紀伊守にも任命されましたが、その任期中に彼はこの世を去ることになります。彼の死後、元慶8年（884年）の2月には、仁明天皇の女御、沢子との間に生まれた時康親王が即位し、その結果、総継は同年6月に正一位の位階を追贈されました。さらに、仁和元年（885年）には太政大臣の官職を贈られ、名誉が与えられました。総継の墓は、妻である藤原数子の墓と娘の沢子の山陵と共に、山城国愛宕郡にあります。また、仁和元年には彼の守家が1戸設置され、彼の名は今でも語り継がれています。

官歴

藤原総継の官歴については、『六国史』に基づく情報が存在します。具体的には、まず正六位上からスタートし、弘仁2年に従五位下、中務少輔、相模介に任官しました。弘仁3年には前河内介としても知られ、その後、従五位上に昇進し、紀伊守を務めました。最終的に元慶8年に贈正一位を、仁和元年には贈太政大臣を受けることになりました。

系譜

藤原総継は重要な貴族の家系に属していました。父は藤原末茂で、母の名は不詳ですが、彼の結婚相手には藤原数子がいます。藤原数子もまた正一位が贈られた人物で、彼女との間には藤原沢子という子供が誕生しました。沢子は仁明天皇の女御であり、後に光孝天皇の母となりました。また、他の妻として藤原雄友の娘もあり、彼との間には藤原直道という息子が生まれています。その他にも複数の子供が存在し、藤原貞道、藤原宗道、藤原秀道が男子として名前を残しています。女子には藤原乙春や源融の室がいます。

参考文献

藤原総継についての詳しい情報は、森田悌の『日本後紀 （中）』や、武田祐吉と佐藤謙三による訳『読み下し 日本三代実録 下巻』、さらには『尊卑分脈 第二篇』から得ることができます。これらの文献は、彼の生活や業績を深く理解するための貴重な資料です。

藤原総継の生涯は、平安時代の日本における政治的および文化的な動きとともにあり、その影響力は後世にわたって続いています。

もう一度検索