裁かれる越前守

裁かれる越前守（さばかれるえちぜんのかみ）

本作は、1962年に公開された日本の時代劇映画です。監督は田中徳三が務めました。同年の日本映画界において、注目すべき一作として記録されています。

作品概要

1962年製作・公開。吉川英治の原作を基に、新藤兼人が脚本を手がけ、田中徳三がメガホンをとりました。長谷川一夫が主演を務め、中村玉緒、丹阿弥谷津子、月丘夢路、勝新太郎といった当時の日本映画界を彩る名優たちが顔を揃えています。「越前守」という、江戸幕府における重要な役職にある人物が「裁かれる」という衝撃的な題名が、作品のドラマチックな展開を予感させます。

スタッフ

本作の制作には、以下の主要スタッフが参加しています。

監督: 田中徳三 - 大映京都撮影所を中心に、数多くの時代劇や任侠映画を手がけた手腕が光ります。
脚本: 新藤兼人 - 日本映画史に名を刻む脚本家であり、監督としても活躍しました。吉川英治の原作に新たな息吹を吹き込んでいます。
原作: 吉川英治 - 『宮本武蔵』『三国志』など、国民的な時代小説を多数執筆した作家です。
企画: 鈴木晰成
撮影: 本田平三 - 時代劇の世界観を映像として表現する重要な役割を担いました。
美術: 加藤茂 - 豪華なセットや衣装で時代考証に基づいた美術を作り上げています。
音楽: 鈴木静一 - 作品の情感を高める音楽を提供しています。
録音: 海原幸夫
照明: 伊藤貞一
編集: 菅沼完二

これらのスタッフの連携によって、本作の世界観が構築されました。

キャスト

本作を彩る主な出演者とその役名は以下の通りです。

長谷川一夫 - 大岡市十郎
中村玉緒 - お燕
丹阿弥谷津子 - お縫
月丘夢路 - お袖
勝新太郎 - 徳川吉宗
島田竜三 - 阿能十
林成年 - 山本左右太
安部徹 - 刑部様
須賀不二男 - 大岡主殿
二代目 澤村宗之助 - 赤螺三平
山路義人 - 中岡亀次郎
香川良介 - 大岡忠右衛門
南部彰三 - 大岡兵九郎
南条新太郎 - 中山出雲守

他にも、市川謹也、原聖四郎、横山文彦、藤川準、堀北幸夫、岩田正、菊野昌代士、越川一、志賀明、滝川潔、沖時男、大杉潤、浜田雄史、山岡敬四郎、木村玄、小林加奈枝、滝のぼる、大谷鷹子、谷口和子、六條奈美子、若杉曜子など、多数の俳優が出演し、作品に深みを与えています。特に長谷川一夫演じる大岡市十郎と、勝新太郎演じる徳川吉宗の顔合わせは、本作の大きな見どころの一つと言えるでしょう。

情報源

本作に関する情報は、主にKINENOTE（キネマ旬報社）を参照しています。その他、allcinema、日本映画データベース、IMDb、文化庁日本映画情報システムなども参考資料として挙げられています。

公開当時の時代劇映画の隆盛を背景に、豪華なスタッフ・キャストが集結して製作された『裁かれる越前守』は、吉川英治の原作を基にした骨太な物語と、実力派俳優たちの演技によって、多くの観客を惹きつけました。時代劇ファンにとって見逃せない一作です。

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