西寧市

西寧市の概要

西寧市（せいねい、シーニン）は、中華人民共和国の青海省の省都であり、歴史と文化が豊かな地域です。人口は約205万人で、青海省全体の約40%を占めています。そのため、多様な民族が共存するこの都市では、漢族、回族、チベット族、モンゴル族などが暮らしています。近年は他省からの移住者が多いため、普通話（中国語）が広く使われている一方で、チベット語を話す人々も多くいます。

地理

西寧市は、青蔵高原の東部沿い、黄河の支流である湟水流域に位置しています。北側には海東市、南側には海北チベット族自治州と接しています。

歴史

この地域の歴史は長く、紀元前121年には前漢の霍去病将軍が軍事拠点を築いたことから始まります。その後、西海郡の設置や南涼国の都としての役割を果たすなど、多くの歴史的変遷を経てきました。隋代、唐代、宋代を通じてさまざまな王朝に勢力が交代し、西寧府が設けられたのは清代です。

特に、チベット仏教の聖地であるツォンカ地方は、宗祖ツォンカパの誕生地として知られ、クンブム・チャンパーリン寺が建立され、多くの巡礼者が集まりました。ダライラマ14世の出生地でもあります。様々な歴史的事件も多く、1922年の大地震では約20万人が亡くなり、1941年には日本軍による空襲がありました。1999年には湟中県、湟源県が合併されました。加えて、2022年には集中豪雨が発生し、多くの被害をもたらしました。

行政区画

西寧市は5つの市轄区、1つの県、1つの自治県を管理しており、それぞれが独自の特徴を持っています。市轄区には城中区、城東区、城西区、城北区、湟中区があり、県には湟源県、自治県には大通回族土族自治県があります。

気候

西寧市は高原に位置し、ケッペンの気候区分ではステップ気候に分類されます。夏は涼しく、冬は非常に寒いという特性があります。1月の平均気温は-6.5度、7月は17.7度、年間降水量は約373.8mmです。

交通

西寧市には多くの交通網が整備されています。高速道路や国道が市内を走り、鉄道では蘭新線や青蔵線が運行されています。また、空の便も充実しており、西寧曹家堡空港と西寧楽家湾空港が利用されています。未来には西寧軌道交通が計画されており、さらなる発展が期待されます。

教育

西寧市には、青海大学、青海師範大学、青海医学院、青海民族大学など、多くの教育機関があります。これらの大学は地域の発展や民族の文化・教育を推進する重要な役割を果たしています。

観光

観光面では、タール寺や文成公主記念碑、青海湖などが人気のスポットです。タール寺は六大チベット仏教寺院のひとつで、信仰の中心地となっています。

このように、西寧市は歴史、文化、教育、自然が融合した魅力的な都市です。

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