諏訪地域

諏訪地域

諏訪地域は、長野県南信地方に位置し、岡谷市、諏訪市、茅野市といった主要都市を中心に、下諏訪町、富士見町、原村を含む地域です。この地域は、県を10地域に区分する際に用いられ、旧諏訪郡の範囲とほぼ一致しています。2019年時点での人口は約19万4千人で、一部地域を除き人口減少傾向にありますが、茅野市が最も人口が多い都市です。

地理

諏訪地域は、東京と名古屋という二大都市圏から約200kmの距離にあり、中央自動車道とJR中央本線が東西を結ぶ交通の要衝となっています。地域の北西には諏訪湖が広がり、東側には八ヶ岳連峰がそびえ立ちます。諏訪湖周辺は諏訪盆地を形成し、人口や産業が集中しています。

主な山、河川、湖沼

山: 茶臼山、八ヶ岳、蓼科山、霧ヶ峰、三峰山、鷲ヶ峰
河川: 宮川、上川、中門川、角間川、島崎川、衣之渡川、舟渡川、砥川、十四瀬川
湖沼: 諏訪湖、白樺湖、蓼科湖、鏡湖、御射鹿池

気候

諏訪地域は、周囲を山々に囲まれた内陸性気候ですが、諏訪湖の影響もあり、特有の気象条件を持っています。夏は比較的降水量が多く、冬は乾燥し降雪が少ないのが特徴です。しかし、湖周辺と八ヶ岳山麓では標高差により気候が大きく異なります。

諏訪湖周辺: フェーン現象の影響で夏は高温になることがありますが、冬は比較的温暖です。
八ヶ岳山麓: 標高が高いため、夏は涼しく、冬は寒さが厳しい、亜寒帯湿潤気候に属します。

経済

諏訪地域は、精密機械工業が盛んで、諏訪圏工業メッセという見本市が開催されています。これは、諏訪湖周辺の豊富な水資源を利用した製糸業の発展や、第二次世界大戦中の軍需工場疎開といった歴史的背景によるものです。

歴史

古代

縄文・弥生時代から、霧ヶ峰を中心に人々の生活の痕跡が見られます。下諏訪の和田峠からは黒曜石の石器が発掘されています。

中世・近世

戦国時代には諏訪氏がこの地を治めました。諏訪頼重は武田信玄に攻められ自害しましたが、後に諏訪頼忠によって諏訪氏が再興されました。江戸時代には高島藩がこの地域を支配し、甲州街道の宿場町として栄えました。

近現代

明治時代には廃藩置県を経て、長野県に編入。19世紀末から20世紀にかけて、市町村合併や鉄道開通、高速道路の建設が進み、現在の形に至ります。また、高度経済成長期には新産業都市に指定され、工業が発展しました。

観光

諏訪地域は、諏訪湖や八ヶ岳などの豊かな自然、歴史的な寺社や史跡が多く、多くの観光客が訪れます。

主な観光スポット

寺社・旧跡: 諏訪大社、温泉寺、高島城
美術館・博物館: 北澤美術館、諏訪市原田泰治美術館、サンリツ服部美術館、イルフ童画館など
温泉: 上諏訪[[温泉]]、下諏訪温泉、奥蓼科温泉郷
自然: 諏訪湖、霧ヶ峰、白樺湖、蓼科湖

主な祭事

諏訪大社式年造営御柱大祭
諏訪湖まつり
岡谷花火まつり
* 茅野どんばん

交通

鉄道

JR中央本線が地域を東西に貫き、茅野駅、上諏訪駅、下諏訪駅、岡谷駅に自動改札機が設置されています。

道路

中央自動車道と長野自動車道が地域を縦断し、主要な道路として国道20号が利用されています。諏訪バイパスの建設が進められていますが、一部区間は未開通です。

諏訪ナンバー

2006年からは、地域振興のため「諏訪」ナンバーが導入されています。


諏訪地域は、豊かな自然と歴史、文化が調和した魅力的な地域です。観光だけでなく、精密機械工業も盛んな地域であり、その多様性が魅力となっています。

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