越後湯沢温泉

越後湯沢温泉は、新潟県南魚沼郡湯沢町に位置する温泉地です。小説家・川端康成の代表作『雪国』の舞台として知られ、多くの観光客が訪れます。古くから湯治場として栄え、現在もその歴史と文化が息づいています。

泉質

越後湯沢温泉は、複数の源泉を持つため、泉質も多岐にわたります。主な泉質は以下の通りです。

弱アルカリ性単純温泉: 肌に優しく、刺激が少ないのが特徴です。
硫黄泉: 特有の香りが特徴で、皮膚病などに効果があると言われています。
塩化物泉: 保温効果が高く、湯冷めしにくいのが特徴です。

源泉温度は32℃から83℃と幅広く、集中管理されている8つの源泉から、各施設や家庭に配湯されています。

集中管理されている主な源泉は以下の通りです。

東映源泉: 81.2℃
滝の湯2号源泉: 77℃
西山（山一）源泉: 67℃
江神2号源泉: 64.2℃
熊野3号源泉: 42℃
大刈野源泉: 41℃
諏訪源泉: 45.7℃
湯沢町温泉管理事業の各配湯所（第1～第4）

効能

越後湯沢温泉は、以下のような効能が期待できます。

一般的適応症: 中風、胃腸病、外傷、婦人病、リューマチ

これらの効能は、温泉の泉質や成分によって異なりますので、体調や目的に合わせて入浴を楽しむのが良いでしょう。

温泉街

越後湯沢駅の西側に広がる温泉街には、多くの温泉旅館やホテル、飲食店、土産物店などが軒を連ねています。また、足湯などの施設もあり、気軽に温泉を楽しむことができます。

温泉街の魅力の一つとして、外湯巡りが挙げられます。公営や民営の共同浴場や日帰り温泉施設が複数あり、湯めぐり券を利用すれば、お得に温泉を楽しむことができます。

主な外湯

湯元共同浴場「山の湯」
下湯沢共同浴場「駒子の湯」
土樽共同浴場「岩の湯」
三俣共同浴場「街道の湯」
二居共同浴場「宿場の湯」
その他民営の温泉施設多数

また、温泉街には足湯や手湯も点在しており、散策の合間に気軽に利用することができます。各施設や駅前などに設置されているので、温泉街を歩きながら、ぜひ立ち寄ってみてください。

周辺観光

越後湯沢温泉周辺は、四季折々の自然を楽しめる観光スポットが豊富です。

夏

登山やキャンプ、釣りなどのアウトドアアクティビティ
高山植物園アルプの里、NASPAコスモスガーデンなどの自然景観
大源太キャニオンや清津峡などの渓谷美

冬

スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツ
湯沢高原スキー場、ガーラ湯沢スキー場などのスキー場

その他、歴史的な建造物や文化施設、美術館なども点在しているので、様々な楽しみ方ができるでしょう。

歴史

越後湯沢温泉の歴史は、平安時代末期に高橋半六（高半旅館の祖）が源泉を発見したことから始まります。古くから湯の湧く沢があったことから、村の名前も湯沢と呼ばれるようになりました。

江戸時代には、三国街道の宿場町として栄え、多くの旅人が温泉地として利用しました。明治時代以降は、鉄道の開通とともに、観光地としての人気が高まりました。特に川端康成の小説『雪国』の舞台となったことで、全国的に知られるようになりました。

戦後、1970年代には温泉の集中管理システムが導入され、安定的な温泉供給が可能になりました。1980年代以降は、リゾートマンションの開発も進み、現在の温泉街が形成されました。

西山温泉

越後湯沢温泉の源泉の一つである西山温泉は、古くから地元の人々に親しまれてきた温泉です。

明治時代には、静かな湯治場として利用されていましたが、大正時代以降は、スキー客や登山客が増加し、温泉地としても発展しました。

西山地区では、複数の源泉が掘削され、様々な泉質の温泉を楽しむことができます。特に西山1号源泉は、71度の高温で毎分108リットルの自噴湯を誇り、多くの旅館や施設に配湯されています。

集中管理事業

昭和30年代、湯沢温泉では源泉の過密状態が問題となっていました。そのため、昭和33年に「湯沢温泉協同組合」が結成され、配湯の調整や源泉確保の体制が整えられました。しかし、観光客の増加とともに湧出量が減少したため、昭和50年に集中管理システムが導入されました。これにより、安定的な温泉供給が可能になり、現在も多くの人々に利用されています。

アクセス

鉄道: 上越新幹線、上越線越後湯沢駅下車すぐ
* 自家用車: 関越自動車道湯沢インターチェンジより国道17号経由ですぐ

越後湯沢温泉は、交通アクセスも良く、首都圏からも比較的近い場所に位置しています。ぜひ一度、訪れてみてください。

もう一度検索