越路橋

越路橋（こしじばし、こしじはし）

越路橋は、新潟県長岡市の信濃川に架かる新潟県道23号柏崎高浜堀之内線の橋梁です。橋長は596メートルあり、長岡市の越路地域と川東地域南部を結ぶ重要な役割を担っています。

概要

越路橋は、信濃川を渡るための重要なインフラであり、地域住民の生活に欠かせない存在です。左岸側、右岸側ともに長岡市浦に位置していますが、左岸側の一部は釜ケ島に架かっています。現在の橋は1998年に竣工した2代目で、7径間連続鋼桁橋という形式を採用しています。有効幅員は13.5メートルで、2車線の車道と両側の自転車歩行者道を備えています。一般的には「こしじばし」と呼ばれていますが、欄干の銘板には「こしじはし」と記されています。

橋の下流側には、信越本線の信濃川橋梁が並行して架かっています。また、道路橋梁としては、上流側に国道17号（小千谷バイパス）の越の大橋、下流側に国道404号（長岡東西道路）のフェニックス大橋がそれぞれ架橋されています。

現橋（2代目）

形式: 鋼7径間連続箱桁橋
橋格: B活荷重
橋長: 596.000 m
支間割: 69.450 m + 70.200 m + 95.000 m + 100.000 m + 95.000 m + 95.000 m + 69.850 m
幅員:
総幅員: 14.300 m
有効幅員: 13.000 m
車道: 8.500 m
歩道: 両側2.500 m
床版: 鉄筋コンクリート
総鋼重: 3,542 t
施工: 川崎重工業・日本鋼管JV、三菱重工業・駒井鉄工JV、横河ブリッジ・川田工業JV
架設工法: トラッククレーン・ベント工法

旧橋（初代）

形式: 鋼6径間単純下路平行弦プラットトラス橋+単純桁橋13連
橋格: 2等橋 (TL-14)
橋長: 601.302 m
支間割: 75.300 m + 4×62.738 m + 50.200 m + 20.500 m + 7×18.400 m + 5×13.600 m
幅員:
有効幅員: 6.000 m
車道: 6.000 m
歩道: なし
床版: 鉄筋コンクリート
総鋼重: 542.87 t
下部工: 扶壁式橋台
基礎工: ニューマチックケーソン（橋脚）
施工: 横河橋梁製作所（上部工）、大豊建設（下部工）

歴史

初代の越路橋は、北越鉄道（現信越本線）の鉄道用橋梁であった信濃川橋梁（通称：浦鉄橋）を転用したものです。この橋梁は1896年に開通し、ハンディサイド製の200フィート単線プラットトラス6連で構成されていました。その後、橋梁の老朽化が進んだため、下流側に新しい橋梁が建設されることになりました。

当時の信濃川には、長岡市の長生橋から小千谷市の旭橋までの約20kmの間に橋梁がなく、越路から対岸へ行くには長生橋または旭橋への迂回が必要でした。そこで、旧信濃川橋梁を払い下げて道路橋とすることを目的とした期成同盟会が設立され、国鉄と県に対して架橋運動が行われました。その結果、旧信濃川橋梁は1952年に日本国有鉄道から新潟県に払い下げられ、道路橋として整備されることになりました。

1959年11月21日、越路橋有料道路が開通しました。しかし、通行料が当時の物価としては高額だったため、無料通行を試みる人が多くいました。その後、地元の強い要望により、1967年2月1日に越路橋有料道路は新潟県に払い下げられ、無料開放されました。この無料化をきっかけに、越路橋は長岡市南部と越路町を結ぶ大動脈として機能するようになりました。

2019年には、岩田橋と不動沢橋と共に「旧浦村鉄橋」の一部として、土木学会選奨土木遺産に選ばれました。

2代目となる現在の橋は、初代の橋の老朽化と交通量の増加に対応するため、1998年に架け替えられました。旧橋は撤去されましたが、一部は越路町河川公園（現・長岡市越路河川公園）内に移設され、「越路橋メモリアルパーク」として公開されています。

その他

柏崎高浜堀之内線は長岡市南部で新潟県道498号長岡中之島見附線（旧国道17号）、JR上越線と交差しますが、上越線の踏切には「有料道路踏切」という名称が付与されており、かつてこの道路が有料であったことを示しています。

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