近衛房嗣

近衛房嗣

近衛房嗣（こうえ ふさつぐ）は、日本の室町時代における重要な公卿の一人である。彼の官歴は、彼がいかに政治の中心で活躍していたかを物語っている。彼の生涯を通じて、数々の高位に叙任され、家族の系譜も彼の影響力を示している。

官歴の詳細

近衛房嗣は、応永20年の12月30日（西暦1413年）に右近衛少将に任じられることからその官歴が始まる。その後、彼はさまざまな職について昇進していく。以下に彼の主な叙任を時系列で示す。

• - 応永21年（1414年） 3月16日：右近衛中将に昇進。
• - 応永22年（1415年） 3月28日：伊予権守に任官。
• - 応永23年（1416年） 11月4日：権中納言に昇進。
• - 応永26年（1419年） 12月5日：権大納言に任じられる。
• - 応永27年（1420年） 3月26日：右近衛大将に昇進。
• - 応永30年（1423年） 8月27日：左近衛大将。
• - 応永33年（1426年） 8月24日：内大臣に任官。
• - 正長2年（1429年） 8月4日：右大臣に昇進。これ以降、彼は永享10年（1438年）9月4日には左大臣、文安2年（1445年）11月23日には関白に任じられる。
• - 寛正2年（1461年） 12月25日：太政大臣に就任。

様々な役職を通じて、房嗣は政治に深く関わり、その意見や指導が国家に影響を与えたことは間違いない。

叙位の経歴

彼はまた、叙位の面でも多くの栄誉を受けた。彼の叙位は以下の通りである。

• - 応永20年：正五位下。
• - 応永21年：従四位下及び従四位上。
• - 応永22年：従三位。
• - 応永23年：正三位。
• - 応永24年：従二位。
• - 応永26年：正二位。
• - 永享10年：従一位。

このように、彼は早期から高位の叙位を得て、次第にその地位を固めていくことになる。

系譜と家族

近衛房嗣の家系は、彼の地位をさらに際立たせるものである。彼の父は近衛忠嗣であり、母は家女房である。房嗣は、妻に家女房である播磨局を持ち、彼らの間には長男の近衛教基と次男の近衛政家が生まれた。また、他にも生母不明の子息が数人おり、その中には道興、増運、政深、政弁が含まれ、いずれも公家社会において重要な役割を果たした。

近衛房嗣の家系は、彼の政治的な力を反映し、後代にも影響を与えることとなる。公卿としての地位を確立し、多くの叙任を受けた彼の生涯には、多くの歴史的な意味が込められている。

参考文献

• - 『公卿補任』

近衛房嗣が果たした役割は、室町時代の政治を理解する上で欠かせない要素であり、その影響力は当時の政治や文化に大きな影響を与えた。

もう一度検索