鄭麟趾

鄭麟趾について

鄭麟趾（チョン・インジ、정인지、1396年12月28日 - 1478年11月26日）は、李氏朝鮮の理学者であり、歴史的な貢献を残した人物です。彼の本貫は河東鄭氏で、字は伯睢、号は学易斎、また諡号は文成公です。

人物背景

鄭麟趾は慶尚道河東郡にて生まれ育ちました。科挙に合格した後、彼は世宗に重用され、集賢殿において様々な業務に従事しました。特に、彼は『訓民正音』の制定や『高麗史』、そして『世宗実録』の編纂にかかわり、朝鮮の正史の整備にも寄与しました。その業績の中には、暦法の改定も含まれています。

1453年には癸酉靖難において世祖の参謀として活動し、靖難功臣、佐翼功臣、翊戴功臣、佐里功臣に列せられました。後に睿宗に対して輔弼の役割を果たし、左議政へと昇進します。1455年には領議政まで出世し、彼の政治的地位は高まりました。

家族関係と子孫

鄭麟趾の家族は王室とも深い関係にあり、子どもやその子孫は王と婚姻関係を築きました。彼の曽孫女（五男尚祖の孫娘）は、王中宗の庶子である徳興大院君と結婚し、その間に生まれた子が14代目の王宣祖です。したがって、宣祖以降の朝鮮王朝の王たちは彼の子孫にあたります。

家族構成

• - 父: 鄭興仁 (1363年-1436年)
• - 母: 陳氏
• - 正室: 貞敬夫人 漢陽趙氏
• - 長男: 鄭光祖 (？-1457年)

- 嫁: 竹山安氏 (1440年-1456年)
- 世宗の次女である貞懿公主と安孟聃の長女の娘。

• - 長女: 安東權氏の權金成が妻。

- 第11代王中宗の側室煕嬪洪氏の外祖母。

• - 継室: 慶州李氏
• - 次男: 鄭顕祖 (1440年-1504年)

- 嫁: 懿淑公主 (1441年-1478年)（第7代王世祖の長女、子女無しで死去）
- 嫁: 羽溪李氏（公主の死後に再婚、正妻とは認められず側室扱い）

• - 三男: 鄭崇祖 (1442年-1503年)

- 第15代王光海君の正室廃妃柳氏の外高祖父。
- 嫁: 平譲趙氏（第2代王定宗の外曽孫娘）。

• - 四男: 鄭敬祖 (1455年-1498年)

- 宣祖の側室で光海君の母である恭嬪金氏の高祖父。
- 嫁: 全州李氏（世宗の庶子桂陽君の次女である世宗の孫娘）。

• - 五男: 鄭尙祖（第14代王宣祖の外曽祖父）。

- 嫁: 竹山安氏（1459年-1521年、貞懿公主の孫娘）。

著作

鄭麟趾は多くの著作を残しています。主な著作には以下が含まれます。

• - 『高麗史』
• - 『高麗史節要』
• - 『訓民正音』
• - 『訓民正音解例』
• - 『治平要覧』
• - 『資治通鑑訓義』
• - 『竜飛御天歌』
• - 『歴代暦法』
• - 『歴代兵要』
• - 『学易斎集』

結論

鄭麟趾はその生涯を通じて朝鮮の歴史や文化に多大な影響を与えました。彼の家庭は王室と深い関係を持ち、その子孫たちは朝鮮王朝の重要な位置を占めました。彼の業績は今もなお評価され、研究においても欠かせない存在となっています。

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