飯南町

島根県飯南町：自然と歴史が織りなす山間の里

飯南町（いいなんちょう）は、島根県の中南部に位置する飯石郡に属する町です。広島県との県境、中国山地の脊梁部に位置し、その面積の約9割を山林・原野が占める、自然豊かな場所です。

地理

周囲を1000m前後の山々に囲まれ、平坦地の標高は約450mと、島根県内でも有数の高原地帯となっています。また、町全域が豪雪地帯であり、冬には一面の雪景色が広がります。かつては出雲国・石見国・備後国の3国にまたがる国境の地であり、山陰・山陽地域を結ぶ交通の要衝として古くから開発されてきました。

森林セラピー基地に認定されており、その豊かな自然の中で心身を癒すことができます。町内には、大万木山、琴引山、女亀山、沖の郷山などの山々、来島湖（来島ダム湖）などの湖沼、神戸川、赤名川、頓原川、小田川、塩谷川などの河川が流れています。

出雲街道（出雲神話街道、国道54号）や石見銀山街道が通っており、歴史的な街道の面影を感じることができます。

気候

飯南町は内陸性気候で、夏は比較的涼しく、冬は積雪が多いのが特徴です。

歴史

2005年（平成17年）1月1日に、飯石郡頓原町と赤来町が新設合併し、飯南町が発足しました。

行政

現在の町長は塚原隆昭氏で、2021年1月30日に就任しました。

町議会は定数10名で構成されています。

町役場は、本庁舎のほかに、頓原基幹支所、来島支所、志々支所があります。

産業

農業が盛んで、ヤマトイモ、のらぼう菜、リンゴ（赤来高原リンゴ）、シイタケ・マイタケ、ヤーコン、メロン、米などが栽培されています。

観光

飯南町には、三瓶山、琴引フォレストパーク、賀田城跡、赤穴城跡、赤名観光ぼたん園、赤名湿地性植物性群落、東三瓶フラワーバレー、赤来高原観光りんご園、祝原の桜などの名所・旧跡・観光スポットがあります。

温泉も豊富で、頓原天然炭酸温泉ラムネ銀泉、加田の湯、光明石温泉などがあります。

また、赤名ぼたんまつり、東三瓶フラワーバレーポピー祭り、東三瓶フラワーバレーコスモス祭り、赤名半夏市、とんばらふるさと夏祭り、八神ふるさと祭り、琴弾山神社春季例祭・秋季例祭、赤穴八幡宮例祭、由来八幡宮例大祭、飯南ヒルクライム、志津見ダムコスモスまつりなど、年間を通して様々な祭事・催しが開催されます。

特産品

飯南町には、ぼたんジャム、とんばら漬、とんばら味噌、ヤーコン茶、飯南町産天然猪肉、ブルーベリージャム、わさび、利休饅頭「由来まんじゅう」、酒まんじゅう「琴引山」、ささ塩、しまね和牛、やまめ、ヤマトイモ、純米酒「絹乃峰」など、数多くの特産品があります。

伝統芸能

奥飯石神楽、由來八幡宮 囃子奉納などの伝統芸能が受け継がれています。

交通

町内には鉄道路線が通っていないため、鉄道を利用する場合は、西日本旅客鉄道（JR西日本）芸備線三次駅が最寄りとなります。

備北交通が三次市と飯南町中心部を結ぶ路線を運行しています。

国道54号、国道184号、島根県道55号邑南飯南線、島根県道40号川本波多線などの道路が整備されています。

道の駅として、赤来高原、頓原があります。

出身有名人

経済学者の玄田有史氏、ローカルタレントの中岡みずえ氏、音楽教師の戸田繁子氏などが飯南町出身です。

飯南町は、豊かな自然と歴史、文化が息づく魅力的な町です。ぜひ一度、足を運んでみてください。

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