香川県道33号高松善通寺線

香川県道33号高松善通寺線（かがわけんどう33ごうたかまつぜんつうじせん）は、四国地方の香川県に位置し、県都である高松市と歴史ある善通寺市を結ぶ主要地方道です。この路線は、高松市中新町の中新町交差点（複数の国道が交差する地点）を起点とし、善通寺市稲木町の多度津高架橋西交差点（国道11号に接続）を終点とする、総延長33.805キロメートル（実延長32.721キロメートル）の幹線道路です。高松、丸亀、善通寺といった香川県西部の主要都市間を結び、地域社会の活動や経済を支える上で重要な役割を果たしています。

路線のたどる道筋

本県道は、高松市の中心部から南西方向へと進み始めます。起点を起点として、西宝町地区、さらに香西の南部地域を抜け、JR鬼無駅前を通過します。この地点を過ぎると、路線は概ねJR四国予讃線の北側に寄り添う形で西へ進みます。坂出市を通過し、綾歌郡宇多津町に入ると、新開地区付近で予讃線の高架橋を渡り、今度は予讃線の南側へと移って再び並行します。丸亀市の中心市街地に到達すると、道のりは南へと向きを変え、香川県立丸亀高等学校の近くからはさらに南西方向へと進路を取り、終点である善通寺市の多度津高架橋西交差点に至ります。このルートは、都市部、住宅地、田園風景など、香川県の多様な景観を縫うように走ります。

路線の歴史と背景

現在の香川県道33号高松善通寺線の基礎となったのは、1975年に指定された香川県道267号坂出国分寺高松線です。この時点での指定区間は、中新町交差点から坂出市の前谷東交差点まででした。路線の性格が大きく変わったのは1983年です。国道11号坂出丸亀バイパスの一部開通に伴い、それまで国道11号だった区間などが編入され、この県道は主要地方道に位置づけられるとともに、「香川県道33号高松丸亀線」へと名称が変更されました。その後、2004年には国道11号多度津高架橋の完成により、さらに旧国道11号だった区間などが編入され、現在の「香川県道33号高松善通寺線」という名称になりました。

この県道のルーツはさらに古く、江戸時代に高松藩が整備した主要な街道の一つである「丸亀街道」を前身としています。丸亀街道は、高松城（玉藻城）の堀にかかっていた常磐橋を起点とする重要な道でした。こうした歴史的背景から、現在でもこの県道の一部区間は「丸亀街道」という愛称で呼ばれることがあります。また、現在の香川県道175号衣掛郷東線なども、かつての本道の経路を引き継いでいる区間を含みます。

愛称と重複する区間

香川県道33号は、その地域の歴史や重要性から複数の愛称で親しまれています。前身に由来する「丸亀街道」は最も広く使われる愛称で、高松市から善通寺市にかけての広い範囲でこの名で呼ばれます。坂出市内の一部では「久米通賢街道」、丸亀市内では「京極通り」とも称されます。また、国道11号のルート変更を経てきたことから「旧国道11号線」と呼ばれることもあります。

他の県道と経路を共有する重複区間も存在します。主な重複区間には、香川県道177号円座香西線、香川県道179号端岡停車場線、香川県道19号坂出港線、香川県道21号丸亀詫間豊浜線、香川県道204号丸亀停車場線などがあります。

高松市内の一部、具体的には中新町交差点から桃太郎神社前交差点までの区間は、都市計画道路「中新町鬼無線」として位置づけられています。

道路構造と沿線の地理

本路線には、多数の河川や他の交通路を渡るための橋梁が整備されています。合計で33箇所の橋があり、総延長は751メートルに及びます。沿線の主要な橋には、郷東川の郷東橋、本津川の香西新橋、綾川の綾川大橋、土器川の蓬莱橋、金倉川の金蔵寺新橋などがあります。

この県道が通過する自治体は、高松市、坂出市、綾歌郡宇多津町、丸亀市、仲多度郡多度津町、そして善通寺市です。これらの市町を連続して通過し、地域間の交流や連携を支えています。

また、香川県を横断する主要な鉄道路線とも交差します。具体的には、高徳線、瀬戸大橋線、予讃線、土讃線といったJR四国の路線と立体または平面で交差しています。さらに、起点・終点での国道11号との接続をはじめ、国道319号、香川県道16号高松王越坂出線、香川県道17号府中造田線、香川県道18号善通寺府中線など、多数の国道や県道と接続しており、地域の広範な交通ネットワークの一部を担っています。

香川県道33号高松善通寺線は、古くからの主要街道の伝統を受け継ぎつつ、現代の主要地方道として、沿線地域の発展と住民生活を支える重要な役割を果たしています。

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