高松琴平電気鉄道志度線

高松琴平電気鉄道志度線：高松と志度を結ぶローカル線

高松琴平電気鉄道（ことでん）志度線は、香川県高松市の瓦町駅を起点に、さぬき市の琴電志度駅に至る、全長12.5kmの鉄道路線です。高松と志度を結ぶ最初の鉄道として、東讃電気軌道によって開業しました。

魅力的な沿線風景とアクセス

志度線は、沿線に屋島、八栗山、志度寺といった歴史的・文化的観光地を擁しており、多くの観光客が利用しています。また、ほぼ全線で国道11号（志度街道区間）とJR四国高徳線と並行しており、アクセスも良好です。ローズピンクを基調とした車両は、沿線の穏やかな風景に映え、乗客に心地よい旅情を与えます。かつては青色の車両と行先表示板が使用されていました。

路線データと運行形態

志度線の運行は、瓦町駅と琴電志度駅間を24分間隔で普通列車が運行されています。平日朝夕は、瓦町駅と大町駅間の区間運転列車も運行され、運行頻度が高まります。車両は基本2両編成ですが、ラッシュ時には3両編成での運行もあります。2022年4月16日より、一部列車を除きワンマン運転が導入され、効率的な運行体制が構築されました。以前は車掌が乗務し、精算や車内補充券の販売、IruCaへのチャージなどの業務を行っていました。

歴史：100年を超える軌跡

志度線の歴史は古く、1911年11月18日に東讃電気軌道により今橋駅 - 志度駅間が開業したのが始まりです。その後、段階的に路線延伸を行い、現在の路線形態になりました。

東讃電気軌道時代から四国水力電気、讃岐電鉄と経営が変わり、1943年には高松琴平電気鉄道に統合されました。その間、路線延伸や駅名変更、さらには戦災による休止など、様々な出来事がありました。1994年には瓦町駅改良工事により琴平線・長尾線と線路が分断され、高松築港駅との直通運転も廃止となりました。また、1976年には今橋駅付近で正面衝突事故が発生し、多くの被害者を出しました。この事故は、ことでんの歴史において戦災を除く初の事故廃車となりました。

2007年には全車両の冷房化が完了し、現在ではすべて元名古屋市営地下鉄の車両が使用されています。これらの車両は両開き扉、自動加速制御、WN駆動方式、ディスクブレーキを装備しており、快適な乗車環境を提供しています。

駅一覧と接続路線

志度線には、16駅があり、そのうち一部は有人駅です。かつては琴電屋島駅に屋島登山鉄道屋島ケーブル、公園前駅に市内線と接続していましたが、現在は廃止されています。

今後の展望

近年は、ワンマン運転の導入や車両の冷房化など、利用者の利便性向上のための取り組みが行われています。これからも、地域の足として、安全で快適な運行を維持していくことが期待されます。

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