高麗大山

高麗 大山（こま の おおやま）

高麗大山は、奈良時代に活躍した貴族であり、その官歴や業績は非常に興味深いものです。彼は背奈公、後に背奈王と名乗り、高麗（巨万）朝臣という姓を持っていました。

経歴

高麗大山は天平19年（747年）に、従兄弟の背奈福信や弟の広山とともに「王」（こにきし）という姓を賜りました。この時点での彼の位階は外正七位下であり、その後の経歴は目覚ましいものでした。天平勝宝2年（750年）には、彼とその一族は高麗朝臣に改姓し、新たな道を歩むことになります。

さらに、彼は天平勝宝4年（752年）に遣唐使判官として唐に派遣され、天平勝宝6年（754年）には帰国を果たします。この帰国時、彼は正六位上から従五位下に昇進しました。

天平宝字5年（761年）10月には武蔵介に任命され、間もなくして遣高麗大使としての任務を受けることになります。これにより、彼は政務において重要なポジションを担っていました。その翌年の天平宝字6年（762年）3月、彼は副使の伊吉益麻呂と共に渤海へ向かいますが、病を患い帰途に落命します。

最終的な官位は遣高麗大使従五位下であり、同年12月には正五位下に昇叙されました。彼の弟である高麗広山も同年に遣唐使副使に任命され、兄弟揃って歴史の舞台に名を刻むことになりました。

官歴

高麗大山の官歴は次の通りです。

• - 天平19年（747年） 6月7日：王姓に改姓。
• - 天平勝宝2年（750年） 正月27日：背奈王から高麗朝臣に改姓。9月24日には遣唐使判官に就任。
• - 天平勝宝4年（752年） 4月7日：従五位下に昇進。
• - 天平宝字2年（758年） 12月16日：見造寺司次官に任命。
• - 天平宝字5年（761年） 10月1日：武蔵介に任命し、10月22日には遣高麗大使に就任。
• - 天平宝字6年（762年）：日付不詳で逝去（遣高麗大使従五位下）。12月11日には贈正五位下の称号を受け取ります。

脚注と参考文献

高麗大山の業績については、宇治谷孟『続日本紀 （中）』や宝賀寿男『古代氏族系譜集成』などの文献によって確認されています。これらの資料は、彼の生涯や貴族としての活動を知る上で貴重な情報源となっています。

高麗大山は、奈良時代のキーパーソンの一人と言えるでしょう。彼の役割や生涯についての研究は、当時の政治や社会の理解を深める助けとなります。

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