鬼石町

鬼石町（おにしまち）

鬼石町は、かつて群馬県多野郡に存在した町です。2006年1月1日に藤岡市へ編入合併し、その歴史を閉じました。ここでは、鬼石町の概要、地理、歴史、文化、観光スポットについて解説します。

概要

所在地: 群馬県多野郡
人口: 約7,000人（消滅時）
特徴: 三波石渓谷、冬桜、神流湖
消滅日: 2006年1月1日
編入先: 藤岡市

「鬼石」の地名の由来は、アイヌ語の「オニウシ」（樹木の生い茂ったところ）に由来するという説がありますが、確かなことは分かっていません。

地理

鬼石町は、群馬県の南西部に位置し、埼玉県との県境に接していました。町内には、神流川や三波川が流れ、神流湖が広がっています。山々に囲まれた自然豊かな地域でした。

河川: 神流川、三波川
湖沼: 神流湖

隣接していた自治体は以下の通りです。

群馬県: 藤岡市、吉井町、神流町
埼玉県: 秩父市、神川町、神泉村

歴史

鬼石町の歴史は、明治時代の町村制施行に遡ります。

1889年（明治22年）4月1日: 町村制施行により、緑野郡に鬼石町・三波川村、南甘楽郡に美原村が誕生。
1896年（明治29年）4月1日: 緑野郡・南甘楽郡・多胡郡が合併して多野郡となり、多野郡鬼石町・三波川村・美原村となる。
1954年（昭和29年）10月1日: 三波川村・美原村と合併し、新たな鬼石町が誕生。
1969年（昭和44年）10月1日: 町章を制定。
1985年（昭和61年）2月1日: 町民憲章・町木・町花を制定。
2006年（平成18年）1月1日: 藤岡市に編入。

行政

鬼石町には、町木と町花が制定されていました（1985年2月1日制定）。

町木: スギ
町花: フユザクラ

教育

町内には、中学校と小学校がありました。

中学校: 鬼石町立鬼石中学校
小学校: 鬼石町立鬼石小学校、鬼石町立鬼石北小学校

交通

鬼石町には、鉄道は通っていませんでした。かつては緑野馬車鉄道が新町駅と鬼石町を結んでいましたが、廃止されました。また、多野鉄道が新町駅と鬼石町との間に鉄道敷設免許を取得していましたが、実現には至りませんでした。

バス路線は、日本中央バスと朝日自動車が運行していました。

日本中央バス: 新町駅 - 群馬藤岡駅 - 八塩温泉 - 鬼石郵便局 - 万場 - 中里 - 上野村 - しおじの湯
朝日自動車: 本庄駅南口 - 丹荘駅 - 鬼石郵便局 - 神川町神泉総合支所
オンデマンドバス: 藤岡市鬼石総合支所 - 鬼石郵便局 - 原 - 妹ヶ谷 （鬼石タクシー運行）

道路

国道462号
群馬県道13号前橋長瀞線
群馬県道22号上里鬼石線

名所・旧跡・観光スポット

鬼石町には、豊かな自然を生かした観光スポットがありました。

桜山公園（冬桜）
三波石峡
八塩温泉
桜山温泉

また、映画「バトル・ロワイアル」の学校のロケ地としても知られています。

交流

1961〜70年の間に千葉県富津市立富津小学校と「海山交歓会」という交流行事があり、富津小学校と鬼石中央小学校（現・鬼石小学校）の小学6年生が、夏休みに相手の町の同級生の家に宿泊し、キャンプファイアなどを楽しんでいました。富津小学校玄関前には鬼石産の石が現在も置かれています。

出身著名人

左右田金作（横浜で実業家、貴族院多額納税者議員）
新井亮司（元阪神タイガース）

参考資料

鬼石町総務課『鬼石町例規集』群馬県多野郡鬼石町、1974年5月10日。

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