上野村

上野村について

群馬県南西部に位置する上野村は、多野郡に属する村です。群馬県内で最も人口が少なく、関東地方の島嶼部を除くと最も人口が少ない自治体として知られています。かつての上野国に属していますが、読み方は「こうずけ」ではなく「うえの」です。人口密度が県内で最も低く、可住地面積の割合も低いという特徴があります。

歴史と特徴

上野村は、平成の大合併において「合併しない宣言」を行った数少ない自治体の一つです。山間部の過疎地域でありながら、2005年に上野ダムと東京電力神流川発電所が完成したことで、固定資産税収が増加し、一時的に地方交付税の不交付団体となりました。これは、ダム完成前の脆弱な財政状況から一転し、県内でもトップクラスの財政力を誇るようになったことを示しています。

また、村域南部には、1985年に発生した日本航空123便墜落事故の現場である御巣鷹の尾根があります。事故発生当時、上野村消防団が捜索・救助活動に当たりました。この尾根を「御巣鷹の尾根」と命名したのは当時の村長であり、村内には慰霊施設も整備されています。

地理

上野村は、長野県と埼玉県に隣接する山間部に位置しています。森林セラピー基地にも認定されており、豊かな自然環境が特徴です。村内は、父母トンネルを境に、東側に乙母、野栗沢、新羽、勝山、川和、西側に乙父、楢原の各大字があります。

歴史

上野村の歴史は、1590年の徳川氏関東入国に始まり、幕末には郡代支配、明治維新を経て甘楽郡に編入されました。1884年には秩父事件で上野村でも蜂起があり、1889年に町村制が施行され上野村が発足しました。1985年の日航機墜落事故、2002年の村内初の信号機設置など、歴史的な出来事を経験しています。2004年には湯の沢トンネルが開通し、アクセスが改善されました。

交通

村内には鉄道路線がありませんが、最寄りの上信電鉄下仁田駅から乗合タクシーが利用できます。路線バスは、神流川沿いに旧・新町を結ぶ路線や、下仁田町へ直行する乗合タクシーがあります。

主な観光地

上野村には、旧黒澤家住宅（国の重要文化財）、東京電力リニューアブルパワー神流川発電所、上野ダム、奥神流湖などがあります。リゾートエリア「天空回廊」や川和自然公園（不二洞、キャンプ場、トリムコースなど）、まほーばの森、上野スカイブリッジといった観光スポットも整備されています。また、塩ノ沢温泉、ぶどう峠、十石峠なども訪れる価値があります。

伝統行事

上野村では、不二洞弥生祭り（3月）、おひながゆ（4月）、乙父神社お川瀬下げ（4月）、中正寺の火渡り（5月）、乃久里神社お川瀬下げ（8月）などの伝統行事が開催されます。特に乃久里神社のお川瀬下げは、神流川の伝説に由来するユニークな行事です。

行政と教育

現在の村長は黒澤八郎氏です。上野村には、上野小学校、上野中学校、かじかの里学園があります。へき地診療所や歯科診療所、警察駐在所、消防出張所も整備されています。姉妹都市として卓蘭鎮があり、行田市、習志野市とは健康づくりにおける相互応援協定を締結しています。

その他の情報

上野村出身の著名人として、元村長で全国町[[村会]]会長を務めた黒沢丈夫がいます。また、山田修（すりばち学校のきご先生）、哲学者の内山節も上野村にゆかりがあります。上野村には、全国市町[[村]]一覧、当初から廃置分合を行った事のない市町[[村]]の一覧、十石犬、御天間といった関連項目があります。上野村農業協同組合では、十石みそを製造・販売しています。

上野村の公式ウェブサイトや商工会、森林組合、漁協、上野振興公社、特産品アンテナショップ、YouTubeチャンネルなどの外部リンクも参考になります。

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