日本中央バス

日本中央バス株式会社

日本中央バス株式会社は、群馬県を中心に、貸切バス、路線バス、高速バス事業を展開する企業です。本稿では、グループ会社である日本中央交通が運行する路線についても包括的に解説します。

概要

一般路線バスは、当初は貸切免許による21条バスや廃止代替バスが中心でした。1997年に奥多野線が初の一般乗合路線免許を取得し、他の21条バスも2006年の法改正で一般乗合旅客自動車運送事業に移行しました。前橋・高崎地域では、群馬県共通バスカード「ぐんネット」が利用可能です。また、群馬県内を発着する東京・埼玉方面への高速バスも運行しています。

「日本中央」という名称は、創業者の出身地である群馬県渋川市有馬が日本列島の中心に位置することに由来します。バスの車体には、社名に合わせて日の丸国旗が描かれています。

沿革

1953年：日本中央グループのルーツとなる上電タクシー株式会社が前橋市内で創業。
1988年：上電観光自動車が設立され、免許取得後に「日本中央自動車」に社名変更。
1994年：館林合同タクシーの貸切バス部門を譲受し、「日本中央交通」が発足。
1995年：上毛電気鉄道のバス部門撤退に伴い、貸切事業と代替バスを引き継ぎ「日本中央バス」が発足。
2017年：館林バスセンターを閉鎖し、館林市から撤退。

事業所・関連会社

現存する会社・拠点

日本中央バス
本社（前橋営業所）：群馬県前橋市下佐鳥町455（前橋バスセンター併設）
藤岡営業所：群馬県藤岡市神田207-1
埼玉営業所：埼玉県児玉郡上里町金久保758-5
東京営業所：東京都板橋区舟渡三丁目21-2
日本中央交通：貸切バス（廃止代替バス含む）・タクシー
本社（前橋・高崎総合配車センター）：群馬県高崎市島野町1332
前橋営業所：群馬県前橋市三河町一丁目3-6
渋川営業所：群馬県渋川市渋川1693-6
有馬営業所：群馬県渋川市有馬1614-7（貸切バスのみ）
富岡営業所：群馬県富岡市七日市909
日本中央旅行：旅行業
日本中央運輸：運輸業（伊勢崎市）
日本中央商事：保険代理店
日本中央開発：不動産・リース事業

バスセンター

待合所と案内所を持つ発着所として、高崎は市街地に、前橋は郊外にバスセンターがあります。

前橋バスセンター（前橋営業所内）
高崎バスセンター

閉鎖拠点

館林営業所：群馬県館林市赤生田町642-2（館林バスセンター併設）
高崎営業所：群馬県高崎市栄町76-1（高崎バスセンター併設）

高速バス

高速バス車両には、出発地と到着地を記した都市名が表示されています。主要なバス停にはパークアンドライド用の駐車場が設置されています。

シルクライナー

栃木県・群馬県と愛知県名古屋市、奈良県奈良市、京都府京都市などを経由して大阪府大阪市を結ぶ高速バスです。4つの系統があり、それぞれ経由地と終着地が異なります。

西毛京都経由：前橋 - 高崎 - 藤岡 - 富岡 - 京都駅 - 大阪 (OCAT) - ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
西毛奈良経由：前橋 - 高崎 - 安中 - 松井田 - 金山駅南口 - 名古屋駅太閤通口 - 奈良 - 大阪 (OCAT)
東毛京都経由：前橋 - 伊勢崎駅 - 桐生駅 - 太田駅 - 足利市駅 - 佐野 - 館林 - さいたま新都心駅 - 京都駅 - 大阪 (OCAT) - ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
東毛奈良経由：前橋 - 伊勢崎駅 - 桐生駅 - 太田駅 - 大泉 - 邑楽 - 館林 - さいたま新都心駅 - 金山駅南口 - 名古屋駅太閤通口 - 奈良 - 大阪 (OCAT)

過去の系統

京都止・京都発（名古屋経由）
沼田大阪線
金沢経由

路線沿革

シルクライナーは2001年に運行を開始し、その後、路線の拡充や変更を経て現在に至ります。

仙台ライナー

群馬県と宮城県仙台市を結ぶ夜行高速バスです。以前は宮城交通と共同運行していましたが、現在は日本中央バスが単独で運行しています。

運行経路：前橋バスセンター - 高崎 - 新前橋駅 - 前橋駅 - 伊勢崎駅 - 桐生駅 - 太田駅 - 大泉 - 邑楽 - 館林 - 佐野 - 仙台駅東口
路線沿革：2004年1月17日に運行を開始し、2005年4月21日に単独運行となりました。

前橋・高崎 - 池袋・新宿・東京駅線

当初は前橋 - 池袋線として運行していましたが、単独運行となり、停留所を増やし、価格競争力を高めています。

運行経路：前橋 - 高崎 - 藤岡 - 池袋 - 新宿 - 東京駅
路線沿革：1999年に運行を開始し、2005年4月1日に西武バスが撤退しました。その後、路線の拡張と価格改定を経て現在に至ります。

前橋・高崎 - 羽田空港線

日本中央バスにとって2番目の「路線バス」（限定免許）として、東京空港交通・LPSと共同で運行しています。

運行経路：前橋 - 高崎 - 藤岡 - 羽田空港
路線沿革:1998年10月に運行を開始しました。

伊勢崎・桐生 - 羽田空港線

東京空港交通と共同運行しています。

運行経路：伊勢崎 - 桐生 - 太田 - 大泉 - 邑楽 - 館林 - 羽田空港

東京・埼玉・群馬 - 富山・金沢線

運行経路：秋葉原駅東口 - 新宿 - さいたま新都心駅 - 川越駅 - 藤岡 - 高崎 - 新前橋駅 - 前橋駅 - 富山駅 - 金沢駅東口

一般路線バス

奥多野線

上信バスが運行していた路線を、日本中央バスが引き継ぎました。道路運送法4条に基づく一般乗合許可による路線です。

運行経路：新町駅 - 群馬藤岡駅 - 日本中央営業所 - 八塩温泉郷 - 鬼石郵便局前 - 万場 - 神流町中里合同庁舎前 - 上野村役場入口 - 上野村ふれあい館

広瀬線

旧東武バスの路線を継承した路線で、ノンステップバスが中心です。

運行経路：前橋公園 - 前橋駅 - けやきウォーク前橋北 - 天川小学校 - 協立病院 - 広瀬小学校 - ガーデン前橋

城南運動公園線

旧上毛電鉄バスの路線を継承しました。

運行経路：前橋公園 - 県庁前 - 前橋駅 - ココルンシティ - 保健センター入口 - 赤坂電停 - 亀泉 - 城南運動公園

川曲線

旧上信バスの路線で、日本中央バスが復活させました。

運行経路：中央前橋駅 - 県庁前 - 新前橋駅 - 川曲柳橋 - 群馬医療福祉大学前

石関町前橋駅線

旧東武バスの路線を継承しました。

運行経路：前橋公園 - 県庁前 - 前橋駅 - 日赤入口 - 保健センター入口 - 東片貝 - 石関町南

青柳富士見線

旧群馬バスの路線を継承しました。

運行経路：前橋駅 - 中央駅前 - 付属小前 - 青柳 - 富士見公民館前 - 石井 - 富士見温泉

シャトルバス

旧上毛電鉄バスの路線で、専用車両が導入されています。

運行経路：けやきウォーク前橋 - 前橋駅 - 中央前橋駅

前橋吉岡線

旧群馬バスの路線を継承しました。

運行経路：前橋駅 - 県庁前 - 前橋公園前 - 群馬総社駅 - よしおか温泉 - 駒寄 - 吉岡町役場入口 - 上野田四つ角

前橋榛東線

旧群馬バスの路線を継承しました。

運行経路：前橋駅 - 本町 - 県庁前 - 前橋公園前 - 大渡橋西詰 - 前橋西高等学校 - 南新井 - 八幡橋 - しんとう温泉 - 桃泉

深夜バス（試験運行）

高崎駅 - 新前橋駅入口・前橋駅間で試験的に運行されました。

日本中央交通の路線

渋川スカイランドパーク - 渋川温泉スカイテルメ線

渋川温泉を起点とする路線です。

運行経路：渋川温泉 - 八木原駅前 - 市役所南 - 渋川駅 - 女子高入口 - 市民会館前 - 渋川スカイランドパーク

渋川駅 - 北橘町 真壁十字路線

旧東武バスの代替バスとして運行されていました。

北橘町 大門 - 下箱田 循環器病院線

北橘村で新規路線として運行された路線です。

伊香保温泉街循環線

伊香保温泉街を循環する路線です。

休止・廃止路線

前橋・高崎 - 新潟線
さいたま・東京 - 名古屋・京都・大阪線
ミリオンライナー
東海ライナー
北関東ライナー水戸号
北関東ライナー宇都宮号
奥多野線（急行）
新里線
新川線
群馬総社駅線
高崎大胡線

車両

日本中央バスでは、三菱ふそう、UD、いすゞ、日野の4メーカーの車両を導入しています。中古車も導入しており、京阪バスや東武バス、上毛電気鉄道からの移籍車両もあります。近年では、ノンステップバスの中古車も導入しています。バスのカラーリングは白地に金色の帯が標準で、これは群馬の馬、白馬、そして平成という新しい時代の始まりを象徴する「純真さ」を表現しています。以前は「WHITE HORSE」という表記がありましたが、現在はプレミアム貸切車で再活用されています。前橋営業所の車両は、前橋ナンバーで登録されています。

社番

社番は、本社・営業所を表すアルファベットと数字の組み合わせで構成されています。ただし、近年は導入車両に社番が表記されなくなっています。


脚注

参考文献：ぽると出版「バスラマ・インターナショナル57号「バス事業者訪問54 日本中央バス」」

関連項目

発車オ〜ライネット - 高速バスのインターネット予約サービス
空港バスチケットサービス - 羽田空港線で利用可能であったインターネット予約決済サービス
群馬バス
群馬中央バス

外部リンク

日本中央グループ
日本中央交通

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