登川

登川（のぼりかわ）

登川は、新潟県南魚沼市を流れる一級河川で、信濃川水系の支流です。その源を上信越高原国立公園内の朝日岳に発し、山頂付近は群馬県との県境となっています。この川は、日本百名谷にも選ばれるほどの美しい渓谷を形成しています。

地理

登川は、上信越高原国立公園指定地域である朝日岳を水源とし、そこから南魚沼市内を流れます。支流としては、涸沢川、西谷後川、二子沢川、一之沢川、神字川、姥沢川、小松沢川などが挙げられます。これらの支流とともに、山間部から平野部へと豊かな水をもたらしています。また、清水峠直下の上流部には檜倉沢砂防堰堤群が、巻機山登山口には二子沢・米子沢砂防堰堤群が設置されており、砂防対策も講じられています。

流域の自治体

登川が流れるのは、新潟県南魚沼市のみです。

主な災害

登川流域では、過去にいくつかの災害が発生しています。

1958年（昭和33年）：9月、滝谷橋が被災。
1981年（昭和56年）：8月、台風15号により町道が不通となり、二子沢橋が被災、柄沢川が氾濫。
1983年（昭和58年）：8月、滝谷橋に土砂が堆積し、護岸が破損。
1998年（平成10年）：9月、右岸護岸が破損。
2011年（平成23年）：7月、新潟・福島豪雨により堤防が2ヶ所で決壊。

これらの災害は、登川が持つ自然の力と、それに対する人間の脆弱さを物語っています。

歴史

登川の治水対策として、以下のような歴史があります。

1976年（昭和51年）：国の直轄砂防事業として、登川流路工の工事が開始。
1998年（平成10年）：流路工が完成（工期22年）。
2017年（平成29年）：8月27日、「たきや歩道橋」が開通。

これらの工事により、登川の流路が整備され、周辺地域の安全性が向上しました。

流路工

登川の流路工には、以下のような特徴があります。

登川河川公園：3ヶ所設置
長大橋、滝谷橋、桜橋：年間利用者2万人
流路工整備による土地利用：大福寺工業団地（6町歩）、テーブルマーク新潟魚沼工場。
流量：600-800m3/sec
計画幅：60-70m
延長：5,660m
床固工：46基
帯工：11基

これらの施設は、登川の治水と周辺地域の開発に貢献しています。

並行する交通

登川に並行して、以下の道路が整備されています。

国道291号
新潟県道235号沢口塩沢線

これらの道路は、地域住民の生活や経済活動を支える重要なインフラです。

脚注

登川は、その豊かな自然と歴史から、多くの人々に親しまれています。また、災害の歴史を教訓として、治水対策が積極的に行われています。

関連項目

みなかみユネスコエコパーク
上信越高原国立公園
越後三山只見国定公園
魚沼連峰県立自然公園
清水峠・巻機山
大福寺 (南魚沼市)

外部リンク

* 登川河川公園 - 新潟県観光協会

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