麗水市 (全羅南道)

麗水市（ヨスし）

麗水市は、大韓民国全羅南道の南東部に位置する市で、美しい海岸線と多島海が特徴です。2012年には麗水国際博覧会が開催され、国際的な注目を集めました。市域は麗水半島を中心に、300を超える島々が点在し、その海岸線は900km以上にも及びます。

地理

麗水市は、全羅南道南東部の沿岸部に位置し、麗水半島が本土から大きく突き出た場所にあります。北は順天市、東は海を隔てて慶尚南道南海郡、西は全羅南道高興郡と接しています。南は多島海に面し、市域には有人島47、無人島269の合計300以上の島々が点在します。半島東部には旧麗水市、半島中部には旧麗川市がありました。

歴史

麗水市の歴史は古く、百済時代には猿村県および突山県と呼ばれていました。統一新羅時代の757年には海邑と命名され、高麗時代の940年に初めて麗水の名前が使われました。1479年には全羅左道水軍節度営が設置され、造船施設も存在しました。文禄・慶長の役前には、李舜臣が当地の司令官として赴任し、亀船（亀甲船）を建造して戦に備えました。1599年には、李時彦によって建設された鎮南館は、韓国最大の木造建築であり、国宝に指定されています。

麗水市・麗川市の統合

1949年8月15日、麗水郡麗水邑が麗水市に昇格しました。その後、1986年1月1日に麗川郡三日邑・双鳳面を管轄する麗川地区出張所が麗川市に昇格しました。1998年4月1日には、麗水市、麗川市、麗川郡が合併し、新しい麗水市が発足しました。この合併により、旧麗川市庁が本庁舎となり、旧麗水市庁が第二庁舎、旧麗川郡庁が第三庁舎として機能しています。

麗川郡（麗水郡）

1897年に順天郡の一部地域が麗水郡として新設され、1914年には突山郡の一部が編入されました。その後、1923年には麗水港が開港し、1930年には川崎汽船が関麗連絡船を就航させました。1948年には麗水・順天事件が起こり、1949年に麗水邑が麗水府に昇格し、麗水郡は麗川郡に改称されました。

人口

2013年12月現在の総人口は294,565人です。1990年代には30万人を超えていましたが、近年は横ばい状態です。

行政

麗水市は、警察署と消防署をそれぞれ一つずつ抱えています。行政区域は、合併後の旧市・郡の区域を基盤としています。

気候

麗水市の気候は温暖で、最高気温の極値は37.1℃（1994年7月20日）、最低気温の極値は-12.6℃（1977年2月16日）です。

教育

市内には、全南大学校麗水キャンパス（旧：麗水大学校）があります。

観光

麗水市には、2012年の麗水国際博覧会跡地に建設された麗水エキスポ海洋公園、ハンファ・アクアプラネット麗水などの観光スポットがあります。また、麗水10景として、鎮南館、梧桐島、突山大橋などが有名です。麗水湾は、ユネスコが支援する「世界で最も美しい湾クラブ」に加盟しています。

交通

鉄道

麗水市には、韓国鉄道公社の全羅線が通っており、栗村駅、徳陽駅、麗川駅、麗水エキスポ駅があります。麗水エキスポ駅は全羅線の終着駅であり、KTXでソウル特別[[市]]の龍山駅と約3時間で結ばれています。また、麗川線も利用できます。

バス

麗水総合ターミナルからは、高速バスと市外バスが利用できます。高速バスはソウル、釜山方面へ、市外バスは光州、その他近隣都市への路線があります。

空港

麗水空港からは、金浦国際空港や済州国際空港への便が運航しています。

船舶

かつては、麗水港から下関や博多へのフェリーが運航していましたが、現在は休止しています。

メディア

麗水市には、麗水文化放送（麗水MBC）があります。KBSは順天放送局、地域民放は光州放送（KBC）のエリアで、市内に中継局が設置されています。

姉妹都市・友好都市

麗水市は、日本の唐津[[市]]、中国の杭州市、威海[[市]]、フィリピンのセブ、アメリカ合衆国のニューポートビーチ、サイクストン、ロシアのワニノ、トリニダード・トバゴのポートオブスペイン、メキシコのケレタロなど、多くの都市と姉妹都市・友好都市関係を結んでいます。

まとめ

麗水市は、美しい自然、豊かな歴史、便利な交通網を持つ魅力的な都市です。2012年の国際博覧会開催を機に、観光都市としての地位を確立し、今後もさらなる発展が期待されます。

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